花見山公園はなみやまこうえん

JR東北本線・東北新幹線福島駅から東南へ直線距離で約3.4km、標高180mほどの山を花木で埋め尽くした個人所有の公園。
 この公園は、1935(昭和10)年ごろから山の所有者である阿部家が開墾し、出荷用の花卉(かき)生産のためにウメやサクラなどの花木を植えたことに始まる。その後も家族で営々と花木を植え育て続け、山全体が花の山となったことから散策路を整備した。1959(昭和34)年には「花見山公園」と名付け一般無料開放を始めた。約5万m2の花木畑、山には、ロウバイ、ハクバイ、コウバイ、サンシュユ、マンサク、レンギョウ、ヒガンザクラ、トウカイザクラ、ソメイヨシノ、ハナモモ、ボケなど70種類、6,000本の花木が栽培されている。公園の山頂からは周辺にも広がる花木畑や福島市街地、遠く吾妻連峰を眺望できる。
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みどころ

見ごろは、花々がいっせいに咲く3月下旬から4月中旬。花見山公園はもちろんのこと、周辺の里山もサクラとレンギョウなどにおおわれ、写真家の故秋山庄太郎に「福島に桃源郷あり」と言わしめた風景が展開する。最盛期は4月だが、数多くの品種の花木が栽培されているので四季折々に楽しむことができる。周囲の里山や花木畑とも調和しつつ、阿部家の花木への愛情と夢が伝わってくる公園だ。
 花見山公園の散策路はA(30分)、B(45分)、C(60分)の3コースとなっていて、体力に合わせて楽しめる。このほか車いすも通れるコースや福島市街が眺望できる花の谷(50分)コースもある。