羽咋市は、石川県北部で能登半島の基部、邑知潟地溝帯の西端に位置する。丘陵地、砂丘地、邑知潟低地よりなる。北は志賀町と能登町、南は宝達志水町と隣接。西は日本海に面し、東は富山県氷見市に接する。JR七尾線、国道159号、249号、415号、のと里山海道が通じる。
 古代は羽咋君(羽咋国造)や能登一宮の気多神社が栄え、中世は妙成寺、永光寺などの名刹が建立された。近世、邑知潟埋立てを計画したが実現せずに全面干拓された。室町時代には吉見氏、畠山氏と能登国守護職の支配下に入り、戦国時代には前田利家が領主となった。 江戸時代は加賀藩に属し、桜井家などの豪農を輩出した。
 米、スイカ、野菜などを産する。明治期から製糸、羽二重製造が行われ、現在も合繊織物工業が盛ん。近年は電子部品工業、金属機械工業も発展してきた。
 日本海沿岸は能登半島国定公園域で、千里浜は遠浅海岸で海水浴場に適し、国民休暇村がある。また、「千里浜なぎさドライブウェイ」としても知られる。気多神社本殿、妙成寺本堂など国指定重要文化財も多い。国指定史跡に吉崎・次場遺跡、寺家遺跡、国指定天然記念物に気多神社社叢がある。2011(平成 23)年には、羽咋市を含む「能登の里山里海」が世界農業遺産の登録を受けた。

観光資源一覧

妙成寺の写真

妙成寺 (石川県 羽咋市 )

北陸における日蓮宗の本山で、能登一の大伽藍を誇る名刹である。羽咋市北部の丘の上にあり、シンボルとして五重塔*が聳える。1294(永仁2)年、日蓮の孫弟子日像を開祖*により建立されたと伝えられている。現在の建物は加賀前田家初代から五代にわたって造営されたもので、天災・火災にあわず、10棟*が国重要文化財に指定されている。  ...

氣多大社の写真

氣多大社 (石川県 羽咋市 )

能登一ノ宮として知られ、かつては国幣大社に列せられていた。羽咋駅の北方約4km、海に臨む高台にあり社叢を背に神門・拝殿・本殿・摂社などが並ぶ。創建年代は明らかでないが、古くは崇神天皇が社頭を造営したといわれ、大己貴命を祀っており、奈良時代にはこの地で祭祀が始まったとされている。大伴家持が参詣した際の和歌が「万葉集」に載...

千里浜海岸の写真

写真提供:羽咋市

千里浜海岸 (石川県 羽咋市 / 石川県 宝達志水町 )

千里浜海岸は、能登半島の基部西岸、宝達志水(ほうだつしみず)町今浜から羽咋(はくい)市千里浜までの海岸線約8㎞である。中でも、「千里浜なぎさドライブウェイ」は日本で唯一、世界でも珍しい「車で走行できる砂浜」であり、石川県の誇る貴重な財産である。  車が走行できるのは、砂の粒子が小さく、粒か揃い、適度な水分を含むと全体...