柏崎市は、新潟県の南西部に位置し、地域の南西から東部一帯にかけて、米山、黒姫山、八石山の山系とその支脈によって囲まれ、北西方向は日本海に面している。市のほぼ中央部を鵜川が小支流を合して、また鯖石川が北部から流下してくる別山川と合流し日本海に注いでいる。これら河川の下流域には柏崎・刈羽平野が開け、水田地帯を形成している。上越市、長岡市、十日町市、出雲崎町、刈羽村と接する。
 JR信越本線が通じ、越後線を分岐する。また国道8号、116号、252号、291号、352号、353号も走り、北陸自動車道の柏崎、米山、西山の各インターチェンジもある。
 明治末期に全盛を極めた西山油田の影響で、近代は信越本線、越後線など交通上の地の利を生かして製油都市に発展、昭和初期には理研柏崎工場、日本石油などの大工場の誘致に成功して工業都市となった。第二次世界大戦後は電気機器、金属、食品、石油製品、一般機械器具などにより、県下でも上位の出荷額をあげている。最近は他に先駆けて中小企業の機械金属工業団地の造成に成功し、また柏崎港の築港に力を注ぎ、中心に中越の貿易港として発展している。北西の荒浜海岸に東京電力の柏崎刈羽原子力発電所がある。
 市の南西岸は福浦八景とよばれる景勝地があり、佐渡弥彦米山国定公園に指定されている。砂丘浜通りには県下有数の体育施設と緑地公園があり、番神岬から米山海岸には鯨波、青海川、笠島などの海水浴場が立地する。砂丘浜東端には柏崎温泉がある。大泉寺は、国指定重要文化財の観音堂を有する。年中行事では7月の柏崎祭と、9月の第2日曜日に現地公開される国指定重要無形民俗文化財の綾子舞がよく知られている。

観光資源一覧

貞観園の写真

写真提供:貞観園保存会

貞観園 (新潟県 柏崎市 )

当地方の大庄屋村山家の五代当主が貞観堂を建てた頃より庭園*を本格的に造り始める。代々手を加え、九代・十代の江戸末期から明治の始めに基礎が出来上がった。八代・九代当主は京都まで出掛けて学び、幕府の庭師の指導も受け、庭園を造った。越後の豪雪地帯に都の文化を取り込んだ苔の庭園である。1937(昭和12)年に名勝としての指定を受...

綾子舞の写真

写真提供:柏崎市教育委員会博物館

綾子舞 (新潟県 柏崎市 )

綾子舞は柏崎市の中心から南へ16km離れた黒姫山の麓、旧鵜川村(現柏崎市)女谷の下野と高原田(たかんだ)で伝承されている古雅な民俗芸能である。  綾子舞は女性による小歌踊(こうたおどり)と男性による囃子舞(はやしまい)・狂言の3種類から成り立っている。  綾子舞の由来にはいくつかの説があり、小歌踊は今から約500年前、越後...