鹿児島県南部に位置する奄美群島は、鹿児島市の南西約370~560kmの範囲に広がる有人8島(大島本島、喜界島、徳之島、沖永良部島、与論島、他3島)の総称。宇検村は、その奄美大島のほぼ中央に位置し、北は大和村、東は奄美市、南は瀬戸内町に接している。中央に焼内湾が深く湾入している。
 山は主として島の東西を走る連峰で焼内湾を囲み、冬季に北方から吹き込む寒風をさえぎり、特有の温暖な気候をなしている。河川は急流で流域はほとんど山岳地帯で占められているため可住地は狭小であり、その中に小河川が流れている。村内全域の90%以上が山岳地帯で占められている。
 集落は、焼内湾の沿岸に沿って点在しており、その入り江は天然の良港として遠近海漁船の避難港としても知られている。
 亜熱帯林に覆われ、林業資源が豊富でチップ工場が操業している。農業では暖かい気候を生かした花卉苗などの生産が伸びている。
 海抜694m、島内最高峰の「湯湾岳」があり、この頂から太平洋と東シナ海に浮かぶ島々が望まれる。頂上一帯の国有林の一部は1974(昭和49)年2月に奄美群島国定公園(当時)に指定され、学術上貴重な動植物が群生していることで知られている。国の天然記念物のルリカケスや特別天然記念物のアマミノクロウサギが生息している。

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