土佐清水市
印刷する土佐清水市は、県南西部に位置し、北は四万十市と三原村、西は宿毛市と大月町と接する。市域は今ノ山を主峰とする渭南山地の東・南斜面と足摺半島からなる。
隣接地域を今ノ山山系によって遮っていて、この山脈の三方に突出した布崎、足摺岬、叶崎によって形づくられている。断崖のリアス式海岸はそのまま山岳につながっており、平野が少なく、急峻な低山性の山岳地帯が続く。国道321号が通じる。
平坦地に乏しく古来漁業への依存度が大きい。大正期ごろから半島基部の溺れ谷に位置する清水港が沖合いカツオ・マグロの漁業基地として発展。足摺岬沖の岩礁域の漁場でていねいに一本釣りされた大ぶりのゴマサバは「清水サバ」というブランド名で呼ばれ、その味は関サバにも匹敵すると言われている。また、近海カツオを中心とした釣り漁業も盛んで、かつお節・メジカ節(そうだ節)加工業も多い。海岸段丘から背後の山麓ではポンカン、小夏などの柑橘類の栽培が行われている。
市のほぼ全域が足摺宇和海国立公園域に属し、白亜の灯台とツバキのトンネルで知られる足摺岬、奇勝地竜串・見残、唐人駄馬巨石群等がある。竜串には海域公園地区があり、足摺海洋館、足摺海底館(海中展望塔)、サンゴ博物館等がある。また、松尾のアコウ自生地、唐船島の隆起海岸、千尋岬の化石漣痕(国指定天然記念物)、明治初期の網元の屋敷である吉福家住宅(国指定重要文化財)等がある。この他、ホエールウォッチングといった洋上観光もできる。足摺岬の岬端にある金剛福寺は四国八十八か所札所のひとつ。
観光資源一覧
土佐湾のクジラ (高知県 室戸市 / 高知県 土佐清水市 / 高知県 黒潮町 / 高知県 土佐市 / 高知県 高知市 )
近世から高知県東部の室戸を捕鯨基地に古式漁が行われてきた。1989(昭和64・平成元)年以降、湾中部から西部にかけてニタリクジラを対象としたホエールウォッチングが盛んになったという。土佐湾のニタリクジラは東シナ海系群に属し、夏季に九州南西部の沿岸を経て土佐湾まで移動する個体と春先から夏季にかけて土佐湾に来遊し同湾内に滞留...
足摺岬 (高知県 土佐清水市 )
高知西南交通バス「足摺岬」下車。土佐清水市街から車で約20分。四国最南端の岬であり、足摺宇和海国立公園の中核的景勝地である。足摺岬の断崖にたつ国内最大級の灯台は高さ18m。1914(大正3)年の点灯。 バスの停留所は第38番札所、金剛福寺*(手前の駐車場)にあり、県道27号道路を挟んで食堂、喫茶店などの建物が軒を並べている。南...
竜串・見残し (高知県 土佐清水市 )
土佐清水市の西に位置する千尋岬(ちひろみさき)の西側の海岸一帯が、海中も含めて「竜串海域公園」(旧・海中公園)になっており、足摺宇和海国立公園内に位置している。見残し海岸は千尋岬の西岸で、竜串海岸は三崎川河口をはさんだ竜串漁港から足摺海底館(海中展望塔)のあたりまでをいう。漁港の西側が外海に突き出ており、大竹・小竹...