小豆島町
印刷する小豆島町は、香川県北部、瀬戸内海国立公園に浮かぶ小豆島の東南部を占める。西は土庄町、南は池田湾・内海湾を隔てて四国本土、東は播磨灘、北は岡山県、兵庫県に相対する。主として花崗岩からなる山地が海岸に迫り、平地に乏しい。海抜 817m の星ヶ城を最高峰として、日本三大渓谷美の一つとして知られる名勝「寒霞渓」を抱く一連の山々が東西に延びる。沿岸には美しいリアス式海岸の曲線がみられる。
池田、草壁、坂手、福田の各港と高松、姫路、神戸とを結ぶフェリーが就航。国道436号が通じる。
日本における「オリーブ栽培発祥の地」として知られている。この他、漁業、そうめん製造、しょうゆ製造、福田地区の採石などが伝統産業で、そうめんは小豆島手延べそうめんとして著名。苗羽付近は、しょうゆと佃煮製造の工場が多く、コンブの佃煮の生産量は日本有数。スモモ(レッドスター)や電照ギクの栽培も盛ん。
国指定重要文化財として明王寺の釈迦堂、長勝寺蔵の木造伝池田八幡本地仏坐像3体、同寺が保管する銅製梵鐘、国指定名称として岩絶景の渓谷美で知られる神懸山(寒霞渓(かんかけい))、国指定史跡として岩谷地区の大坂城石垣石切丁場跡がある。
国指定重要有形民俗文化財として亀山八幡宮の祭礼の野外見物席として利用される「池田の桟敷」、春日神社境内にある中山農村歌舞伎舞台があり、同舞台で例年10月に演じられる歌舞伎は土庄町の肥土山農村歌舞伎とあわせて小豆島農村歌舞伎の名称で県指定無形民俗文化財。
また、中世の星ヶ城跡、国の天然記念物に指定されている誓願寺のソテツ、皇子神社社叢などの名所がある。この他、坂手出身の作家壺井栄の小説『二十四の瞳』の舞台としても知られ、映画セットを保存した二十四の瞳映画村や、オリーブ発祥の地のオリーブ公園、観光農園の小豆島オリーブ園がある。