南木曽町
印刷する南木曽町は、長野県南西部の町。飯田市、大桑村、阿智村と岐阜県中津川市に接する。木曽川とその支流蘭川(あららぎがわ)沿いに集落や耕地が分布するほかはほとんど国有林で、ヒノキが多い。JR中央本線、国道19号(中山道)、256号が通じる。
古来から伊那谷、木曽谷と美濃を結ぶ交通の要衝で、中心集落の三留野(みどの)は近世中山道の宿駅であった。現在は木曽谷南部の国有林材の集散地をなし、小規模な商店街のほか木材工場がある。蘭川上流の漆畑は県下唯一の木地屋集落で、近江(滋賀県)の木地師の流れをくみ、ろくろで椀や盆などをつくる。
北隣り、大桑村の南端に築かれた読書ダムから取水して町内の読書発電所で発電するが、発電所施設は国の重要文化財。旧中山道に沿う妻籠は近世の宿場の景観を復原し国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されている。柿其(かきぞれ)渓谷や田立の滝の景勝地、円空仏を蔵する等覚寺などがあり、馬籠と妻籠を結ぶ自然歩道も整備されている。
観光資源一覧
田立の滝 (長野県 南木曽町 )
南木曽町の北西端、JR田立駅の北にある。駅からは山道で約6km、20分程度で粒栗平の駐車場に着き、ここからは登山道で約3.5km、1時間余で主瀑の天河(てんが)滝(高さ40m、幅13m)に着く。 田立の滝は、うるう滝、らせん滝、洗心(せんしん)滝、霧ヶ滝、天河滝、不動滝、そうめん滝など、大滝川の峡谷にかかる大小十余りの瀑布を総称したも...
田立の花馬祭り (長野県 南木曽町 )
10月第1日曜日の五宮(いつみや)神社*の例祭。神馬3頭が田立駅前広場から五宮神社まで約800mを練り歩く。先頭馬には神が宿るヒモロギ(神を迎えるための依り代)を、中馬には豊作を表す菊を、後馬には南宮社社紋の日月の幟を立て、その周囲に五色の色紙によって稲穂をかたどった竹ひごを365本ほど差し回して、厄除けと豊作を祈願する。
妻籠宿 (長野県 南木曽町 )
岐阜県側から木曽路に入ると1番目の宿。伊那谷への追分でもあり、賑やかな宿場町であった。明治末の中央本線開通後、荒れて寒村となっていたが、1968(昭和43)年から集落保存を実施して脚光を浴びるようになった。現在、周辺の自然景観も含めて、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されている。 出し梁に千本格子、卯建*のある古風な...
読書発電所諸施設 (長野県 南木曽町 / 長野県 大桑村 )
南木曽町中心部から北部大桑村にかかる木曽川にある発電所に関する諸施設。北から読書ダム、柿其(かきぞれ)水路橋、読書発電所、桃介(ももすけ)橋、福沢桃介記念館など。 中心施設である読書発電所は1923(大正12)年、大同電力株式会社によって水路式発電所として建設されたもの。当時は大同電力社長福沢桃介が、「一河川一会社主義...