白河市
印刷する白河市は、中通り地方南部にある。
JR東北本線と東北新幹線、国道4号、289号、294号と東北自動車道が通る。東北自動車道の白河中央スマートインターチェンジ、矢吹インターチェンジがある。東北自動車道の白河インターチェンジと東北新幹線の新白河駅は市街地に近いが、行政的には西郷村に属する。
阿武隈川、社川、隈戸川をはじめとする多くの河川が流れ、これらの源流域に優良農地が広がる。また、阿武隈川に沿って市街地が形成されている。白河地区には標高400mを超す丘陵地がある。古来、東北の関門といわれ、現在も東北地方へのおもな交通路線が通る。
1949年(昭和24)白河町と大沼村が合併して市制施行。幾度かの変遷を経て2005年(平成17)3村を合併して現在に至る。
中世には源頼朝の奥州征討に従った結城氏の所領で、1250年(建長2)ごろ市街地南東の搦目山に築城し、のち市街地北部に小峰城も築いた。1627年(寛永4)丹羽長重(1571~1637)が小峰城を修復し、城下町をつくった。その後白河藩の城下として藩主はたびたび交代。奥州街道の白河宿、白坂宿が置かれて栄えた。戊辰戦争により城郭も町屋も焼失したが1991年に小峰城天守閣、1994年に前御門が復原された。昨今は京浜地方からの工場受入れ地としての機能が強まっている。
農業は米作が中心で、野菜、果樹などの栽培も行われている。
国の史跡に借宿廃寺跡(白河官衙遺跡群)、白河関跡、小峰城跡、白河舟田・本沼遺跡群がある。国の史跡・名勝には江戸中期の藩主松平定信が灌漑用につくった南湖公園がある。また、白河結城家文書が国の重要文化財となっている。2月11日には白河だるま市、9月中旬には白河提灯まつりが行われる。
観光資源一覧
白河関跡 (福島県 白河市 )
白河関跡は、JR東北本線白河駅から南へ約12kmの山間に位置している。栃木県境からは約3km北の地点に、南北約300m、東西250mほどの小高い丘があり、丘の上にはこんもりとした木立の中に白河神社が鎮座し、周囲には中世に城館として使われた際のものと考えられる空堀や土塁がみられる。 古代の白河は、陸奥国の南端に位置し、南側は下野国・...
小峰城跡 (福島県 白河市 )
JR東北本線白河駅の北側約500mに位置する。小峰ヶ岡と呼ばれる標高約370m、東西約450m、南北約80mの丘陵を利用した悌郭式平山城(ていかくしきひらやまじろ)である。丘陵の西端に本丸を設け、本丸の東側と南側に二之丸や三之丸などの曲輪を階段状に配置する。曲輪の周囲には石垣や堀が設けられ、全体としては五角形のような形状をした城郭...
南湖公園 (福島県 白河市 )
南湖公園は、JR東北本線白河駅の南2.5kmにある。南湖は、天明の飢饉ののち、白河藩主松平定信*が1801(享和元)年に完成させた周囲約2kmの湖で、湖畔にサクラ・カエデ・マツなどを植え、「士民共楽」という理念のもと身分を問わず親しめる場所とした。文化年間(1804~1818年)には、「関の湖」、「共楽亭」、「千代松原」など南湖十七景*...