南陽市
印刷する南陽市は、山形県の南東部、米沢盆地の東北部に位置し、北は山辺町、山形市、東は上山市、南は高畠町、川西町、西は白鷹町、長井市に接する。中央部を南北に吉野川と織機川が貫通し、南端部を東西に流れる最上川に合流している。北部は白鷹丘陵、南部は米沢盆地の一部で、吉野川の開析扇状地に続く最上川(松川)の沖積地が広がる。
JR奥羽本線(山形新幹線)と山形鉄道フラワー長井線、国道13号と113号の分岐点にあたる。また、南端近くには東北中央自動車道の南陽高畠インターチェンジがある。
戦国期の伊達氏の領有を経て、1598(慶長3)年以降明治まで、上杉氏米沢藩領であった。赤湯地区は古くからの温泉場であり、また米沢と山形を結ぶ米沢街道(最上街道)の宿場町でもあった。
宮内地区は吉野川の谷口集落で、熊野神社の宮の内として栄えた門前町であり、明治初期から第二次世界大戦前までは養蚕地を控えた県下有数の製糸業で知られた。戦後はそれらの施設を利用して電気機器、木工などの工業が行われる。
赤湯温泉北東方にある白竜湖一帯は泥炭湿地帯であったが、現在は水田化している。湖の北方の十分一(じゅうぶいち)山の斜面はブドウ栽培の中心で、国道13号沿いには観光ブドウ園や売店が開かれる。
県南県立自然公園の一部で、宮内地区の双松公園はバラ園で知られる。