新城島の海岸(新城島)あらぐすくじまのかいがん

石垣島の西24km、黒島と西表島の間にあり、上地(かみじ)島と下地(しもじ)島の2つの島からなる新城島。2つに離れていることから、沖縄の言葉で「離れる」を意味する「パナリ島」とも呼ばれている。それぞれ周囲4km。
 石西礁湖の中でも、ことのほか美しい海に囲まれている。上地島の桟橋近くに広がるクイヌパナは、石灰岩が波に削られてできた奇岩が並ぶ、夕日の美しい海岸。ほかに北の浜(ニシヌハマ)、恋路ヶ浜などのビーチがある。
 上地島の現在の人口は13人。上地島への定期航路はなく、勝手に上陸することはできない。島に渡るには、島出身者が催行する「パナリ島観光」などのツアーに参加する(石垣島発)。この島では19世紀半ばまで「パナリ焼」と呼ばれる素朴な土器質の焼物が作られていた。現在ではその製法がわからない、謎の多い焼物だ。島の道端などで、その破片を見つけることができる。
 下地島は1963(昭和38)年に廃村になり、現在は島全体が牧場になっている。
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みどころ

人口が少なく、生活排水が海に流れ出ることがないので、島周囲の海は透明度が高くて美しい。
 新城島の海岸の特徴は、波に浸食され「ノッチ」と呼ばれるくぼみができた、キノコ形の琉球石灰岩が多く見られること。これがコバルトブルーの海にいいアクセントをつけている。
 「恋路ヶ浜」は、林の奥にある小さな浜。かつて島の若い男女が逢引をした浜といわれている。
 周囲の海ではスノーケリングも楽しめる。
関連リンク 竹富町観光協会(WEBサイト)
参考文献 竹富町観光協会(WEBサイト)
パナリ島観光(新城島)(WEBサイト)
日本離島センター編『シマダス 日本の島ガイド』日本離島センター、1998年

2020年04月現在

※交通アクセスや料金等に関する情報は、関連リンクをご覧ください。