長目の浜ながめのはま

上甑島の景勝地。島の北西部の山すそが風や波によって崩れ落ち、潮風の力でつくられた幅約50m、長さ約4kmの砂州状の弓型の浜。その浜の内側に、なまこ池、貝池、鍬崎池(くわざきいけ)の大小3つの池と、外側に須口池がある。それぞれの池で生態系が異なり、海水と淡水の二層になっているなまこ池にはナマコや魚介類が生息し、貝池はその名の通り貝類が豊富だ。「鍬崎池」は、ほぼ淡水に近く、15kgもある大ウナギが生息しているといわれている。また、一番東側の須口池は、海側を湾曲した砂州で囲まれ、陸地側に草地が広がっている。2015(平成27)年に「甑島長目の浜及び潟湖群の植物群落」として国の天然記念物に指定された。
 かつて薩摩藩第2代藩主・島津光久(しまづ みつひさ、1616~1695年)がその美しさに、「眺めの浜」とよんだことが名称の由来だ。
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みどころ

弓なりの浜と入り組んだ大小3つの池の優美な曲線が美しい。
 自然がつくり出した不思議な絶景を眺めるには、長目の浜展望所や田之尻展望所がおすすめだ。どちらの展望所からも遊歩道を降りると、10分ほどで長目の浜に降り立つことができる。