篠栗四国八十八カ所ささぐりしこくはちじゅうはっかしょ

若杉山の麓に広がる、自然豊かな篠栗。9世紀、唐から帰った弘法大師が修法したとされる地で、古来より山岳信仰や真言密教の聖地と伝えられている。
 篠栗四国八十八カ所は、尼僧・慈忍が1834(天保5)年、弘法大師の教えを広めるため四国八十八ケ所の霊場を模擬しようとしたが、途中で挫折。当地の藤木藤助が後を継いで88体の仏像を彫刻し、村内88所に安置したのが起こりとされる。
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みどころ

篠栗四国八十八カ所は、小豆島四国、知多四国と並んで日本三大四国とも称される。四国遍路同様に、霊場すべてを巡ると願いが叶うとされ、毎年多くの参拝客が白装束に身を包み、旅をする。全行程距離が短く、3泊4日程度で回れるのが、手軽でいい。
 みどころは、一番札所の総本山南蔵院。ここにブロンズでは世界一の涅槃像がある。全長41m、高さ11m、重さ300tという巨大なもので、涅槃像を見るために海外からもわざわざ訪れる人も多く、一見の価値がある。