小倉城こくらじょう

JR小倉駅の南西約1,000mにある。関ヶ原の戦いののちに入国した細川忠興が1602(慶長7)年に以前の城の大改築を始めたもので、最盛時は148基もの櫓が立ち並んだ大城郭であったという。細川氏が肥後へ転封後は1632(寛永9)年に播磨明石より小笠原忠真が入り、以後、小笠原氏が10代235年間にわたって九州の要としての重責を果した。
 当初の天守閣は「唐造り」と呼ばれる最上階を大きく張り出した独特なものであったが、1837(天保8)年に焼失、1959(昭和34)年に再建された。天守閣は水堀に囲まれた高さ18mの石垣上に立ち、4重5層、白壁、高さ27m。
 ほかに着見櫓(つきみやぐら)*なども復元され、現在は漬物店として営業している。付近一帯は勝山公園で、市民の憩いの場になっている。
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みどころ

天守閣は、4層よりも5層が大きく張り出した「唐造り」が特徴。また、堀からせり上がるように連なる石垣とのバランスが美しい。野面積みの石垣自体も貴重なもので、築城当時のものという。天守閣からの眺めのすばらしく、小倉の街を360度見渡せる。
 城を眺めるのにおすすめしたいのは、近くにある小倉城庭園。小笠原氏の別邸であった下屋敷跡を復元したもので、園内に再現された武家の書院から小倉城を眺めると、周囲の近代的な建物が視界には入らず、ことさら美しく感じられる。
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補足情報

*着見櫓:小倉城はかつては紫川が響灘に注ぐ川口左岸の台地上に位置しており、この櫓から響灘を往来する船の発着を監視した。このような櫓は全国でも珍しい。
関連リンク 小倉城(WEBサイト)
参考文献 小倉城(WEBサイト)
北九州市観光情報サイト(北九州市情報発信強化委員会)(WEBサイト)

2020年04月現在

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