小倉祇園太鼓こくらぎおんだいこ

八坂神社の夏季大祭で、博多や戸畑の祇園と並び福岡県三大夏祭りの一つである。「太鼓祇園」とも呼ばれるように太鼓が中心の祭りで、映画や歌でよく知られる「無法松の一生」で有名になった。山車の前後に乗せた太鼓をヂャンガラという鉦に合わせて、4人の打ち手が両面から力いっぱい打ちならし、町を練り歩く。
 起こりはおよそ400年前。当時の藩主・細川忠興が、疫病、暴風雨による水害などに悩まされていた領地・領民を救うべく、京都の祇園祭をもとにした盛大な祇園祭を行ったのが始まりとされる。太鼓を使うようになったのは、その後の小笠原藩政時代からという。
 毎年7月第3土曜日を挟んだ3日間に開催され、7月1日の太鼓台開きを皮切りに、小倉のまちは太鼓の音色に染まる。80台余りの山車が小倉城大手門前広場に勢揃いして行う競演大会が祭りのクライマックス。
#

みどころ

太鼓は両面打ちで、これは全国的にも珍しい特徴だ。面によって打法が異なり、片面はリズムの基本となる低音で「ドロ」と呼ばれ、もう片面は強弱を付けた高音の「カン」。そこにヂャンガラが加わり、二つの太鼓の音色をリードする。太鼓のリズムは全国的にもめずらしい三拍子で、それにこどもたちが歌うお囃子が調和する。勢いのある祭り太鼓というよりも、音に強弱を付け、リズムもゆったりとした印象で、雅かつ風流な雰囲気の音色で心地よい。基本の打法、リズムはあるが、町内ごとに、また、各人さまざまに工夫を凝らしており、打ち手によって響きが変わるので、それを楽しみたい。
 祭りのメインイベントとも呼べるのが競演大会。審査が行われていることもあり、演者たちの真剣な演奏は感動ものだ。
関連リンク 小倉祇園太鼓(小倉祇園太鼓保存振興会)(WEBサイト)
参考文献 小倉祇園太鼓(小倉祇園太鼓保存振興会)(WEBサイト)
北九州市(WEBサイト)

2020年04月現在

※交通アクセスや料金等に関する情報は、関連リンクをご覧ください。