由良半島ゆらはんとう

由良半島は愛媛県の西南部に位置する豊後水道に長く突き出た半島部で、男性的な渦潮と荒波の中に、大猿、小猿の島々が映え、そそり立つ断崖の至る所に海水浸食の洞、怪礁がみられる。昔は串灘と呼ばれたように、突端まで長さ18km、数え切れないほどの入り江と小半島を長い串で刺したような形をしており、尾根を境に宇和島市津島町と南宇和郡愛南町に分かれている。
 足摺宇和海国立公園の区域にあり、青い海と山の緑のコントラストとリアス海岸が美しい景観を生み出しており、磯釣りのメッカとして人気がある。
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みどころ

由良半島の頂端部分は魚(うお)つき保安林(特定の公共目的の達成のために指定される保安林のうち、海に深いかかわりを持つ森林)に指定されており、ウバメガシと山桜が広がっている。
 漁船が由良半島を通る際に、半島を回り込む状況を改善するため、由良半島中部に船越運河(ふなこしうんが)が造られ、時間短縮が可能となり便利であることから、地元漁師の船路となっている。橋の周辺を見回すと草木がありのどかな風景だが、目の前に広がる海を見渡すと青々とした宇和海の見事な景観が広がっている。また、運河の間は風通しが良く、じっと立っているだけでも潮風が心地よい。