うわじま牛鬼まつりうわじまうしおにまつり

うわじま牛鬼まつりは、毎年7月下旬に行われる四国有数の夏まつりの一つで、祭りは3日間におよび、何体もの牛鬼*が市内を練り歩く迫力のパレードや、伝統の宇和島おどり、夜空と宇和海をも彩る花火大会など、熱気あふれるイベントで盛り上がる。
 牛鬼パレードでは、数十人の若者に担ぎあげられた牛鬼が、子どもたちが吹き鳴らす「ブーヤレ」(竹ぼら)の音を従えて、長い首を打ち振りながら練り歩き、家ごとに首を突っ込んで悪魔払いをする。商店街のように道の両側に店が軒を連ねるところでは、右に左に大きく蛇行しながら首を大きく振り、店先に頭を突っ込みながら進む。
 牛鬼は四国西南部に限定した独特の練り物で、300年以上の伝統を持ち、他の地域では一切見られない。その起源には諸説あり、戦国武将加藤清正が朝鮮の役で敵を威圧するために使用し大勝利を得たのが始まりであるとも、喜多郡領主戸田勝隆の家臣大洲太郎が猛獣の襲撃を防ぐために作ったともいわれている。
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みどころ

重さ300kgを超える巨大な牛鬼を20~30人の屈強な男たちが担ぎ、気勢を上げながら練り歩く。その数は20体ほどになり、商店街のアーケードを進む姿や、2~3体を向かい合わせて練ったり差し上げたりする勇姿は、炎暑の練りとして見物する価値が大いにある。
 
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補足情報

*牛鬼:鬼面の巨大な牛の姿の作りもので、南予の祭りの花形。胴体は長さ5~6m、幅と高さは3m内外で、割り竹で編んだ胴体に丸木で作られた長い首と恐ろしげな鬼面の頭、剣をかたどった尻尾がついており、全身はシュロの毛または布で覆ってある。布の色は赤が主流だったが、紫や青、緑、エンジなど次第にカラフルになっていき、金色や純白の牛鬼も登場している。