鳥取砂丘は鳥取駅の北側約8～9kmの日本海に面した位置にあり、鳥取市白兎海岸から福部町岩戸までの東西16kmに広がる海岸砂丘である。猿ヶ森砂丘（青森県下北郡）に次ぐ規模を誇り、国内で観光することができる砂丘景観としては日本最大級である。1955年（昭和30年）に国の天然記念物に指定されている。
　現砂丘は千代（せんだい）川の流砂と冬期の北西季節風によって形成された。砂丘は３列形成されており、そのうち第２砂丘列の高さは47mに達している。30度以上の傾斜を持つ場所もあり、スリバチと呼ばれる独特の凹形地形が発達している。
　また、風雨により砂丘が生み出す微地形として、以下のような砂模様がある。
＊風紋：風によってできた砂丘表面のさざ波模様で、風速5～10mぐらいのときにできやすい。
＊砂廉（されん）：急斜面にできるすだれ状の模様。降雨によって湿った砂が乾いていくときに落下してできる。
＊砂柱：風雨により砂表面に形成される細かい粒（シルト）が抵抗となり柱状の微地形となる。
　砂丘見学の所要時間は馬の背までの往復で30分から40分程度。海浜まで降りる、あるいは東西の風紋が出やすい斜面や火山灰露出地の地層まで見学した場合は１時間～１時間半程度となる。