奈良県立橿原考古学研究所附属博物館
近鉄橿原線畝傍御陵前駅から南西へ約300mのところにある。藤ノ木古墳*1や唐古・鍵遺跡*2をはじめ、橿原考古学研究所が発掘調査した奈良県内の遺跡*3から出土した考古資料を中心に約3,700点を展示。資料は旧石器時代から室町時代までにわたり、日本の歴史を目でたどることができる。この常設展のほか、春と秋には特別展、夏には主に前年度に発掘調査された遺跡の出土資料を公開する速報展「大和を掘る」を開催している。
みどころ
入口ホールでは飛鳥京跡苑池から出土した大きな石造品2点と、法隆寺金堂第一号壁画の複製陶板が目を引く。常設展示室は旧石器時代から室町時代まで時代別に展示。とくに、弥生時代の農耕具などが出土した唐古・鍵遺跡、大型の家形埴輪などが見つかった宮山古墳、33面の三角縁神獣鏡が出土した黒塚古墳、豪華な副葬品が国宝に指定されている藤ノ木古墳をはじめ、弥生~古墳~飛鳥時代の遺跡の資料が充実している。同館は深い森に包まれた橿原神宮や神武天皇陵にも近く、県内の遺跡巡りの場合は最初に立ち寄ってみるのもよいだろう。
補足情報
*1 藤ノ木古墳:法隆寺の西350mの住宅地にある。直径約50m、高さ約9mの大型円墳。1985(昭和60)年の発掘調査で、豪華な馬具が出土して注目された。横穴式の石室で、玄室の奥に未盗堀の朱塗の家形石棺があり、1988(昭和63)年に開棺調査された結果、2体の人骨と、小さな飾り金具の歩揺をつけた筒形銅製品、長大な大刀、大きな履(靴)、鳥形などを刻んだ冠、ガラス玉などの装身具など多くの副葬品が見つかった。
*2 唐古・鍵遺跡:日本を代表する弥生時代の大規模な環濠集落の遺跡。1936~1937(昭和11~12)年の発掘調査で、100以上の竪穴や石器、土器、木器が出土。弥生時代が農耕社会であることが実証された。その後、発掘調査は1977(昭和52)年に再開され、現在も継続。楼閣が描かれたものをはじめ多数の絵画土器も出土している。
*3 大和各地の遺跡:旧石器時代では二上山北麓遺跡群(香芝市)、縄文時代では橿原遺跡(橿原市)、弥生時代では唐古・鍵遺跡(田原本町)、清水風遺跡(天理市・田原本町)、古墳時代では纏向遺跡(桜井市)、メスリ山古墳(桜井市)、黒塚古墳(天理市)、島の山古墳(川西町)、宮山古墳(御所市)、飛鳥時代では牽牛子塚古墳(明日香村)、飛鳥宮跡(明日香村)などの出土品、模型などの関連資料を展示解説している。
*2 唐古・鍵遺跡:日本を代表する弥生時代の大規模な環濠集落の遺跡。1936~1937(昭和11~12)年の発掘調査で、100以上の竪穴や石器、土器、木器が出土。弥生時代が農耕社会であることが実証された。その後、発掘調査は1977(昭和52)年に再開され、現在も継続。楼閣が描かれたものをはじめ多数の絵画土器も出土している。
*3 大和各地の遺跡:旧石器時代では二上山北麓遺跡群(香芝市)、縄文時代では橿原遺跡(橿原市)、弥生時代では唐古・鍵遺跡(田原本町)、清水風遺跡(天理市・田原本町)、古墳時代では纏向遺跡(桜井市)、メスリ山古墳(桜井市)、黒塚古墳(天理市)、島の山古墳(川西町)、宮山古墳(御所市)、飛鳥時代では牽牛子塚古墳(明日香村)、飛鳥宮跡(明日香村)などの出土品、模型などの関連資料を展示解説している。
関連リンク | 奈良県立橿原考古学研究所付属博物館(WEBサイト) |
---|---|
参考文献 | 奈良県立橿原考古学研究所付属博物館(WEBサイト) |
2024年12月現在
※交通アクセスや料金等に関する情報は、関連リンクをご覧ください。