白馬連山高山植物帯はくばれんざんこうざんしょくぶつたい

北アルプス北東部、主峰白馬岳(しろうまだけ)(2932m)とその南に杓子岳(しゃくしだけ)(2812m)、白馬鑓ケ岳(はくばやりがたけ)(2903m)の3つのピークが並び、白馬三山と呼ばれている。白馬の名は山頂北部の三国境の南東面に黒く馬の雪形が現れ、これをめやすに苗代を作るところから、苗代馬(なわしろうま)、代馬(しろうま)といわれるようになった。白馬は語源的には「はくば」でなく「しろうま」である。
 白馬岳の東面の白馬大雪渓と白馬大池、清水平は高山植物の宝庫として知られており、高山植物の種類は多い。
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みどころ

北アルプスの高山は、それぞれ高山植物の花畑が広がり、周辺環境により様々な花を咲かせている。その中でも特に白馬岳は高山植物の宝庫として評価が高い。
 花の種類が豊富で固有種や希少種のものも多いこと、雪渓が解ける時々に次々と高山植物が開花するため鑑賞時期が長いこと、雪の白と花々の色のコントラストが美しいこと、山頂部の景観と花々の姿が絶好の写真撮影スポットになることなどが、評価の高い要因として考えられる。
 これに加え、シロウマ○○とよばれる高山植物の名前の付いたものが多い。この山で新たに発見され命名されたものや固有種である。シロウマチドリ、シロウマリンドウ、シロウマオトギリ、シロウマアサツキ、シロウマウスユキソウ等々がある。(林 清)
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補足情報

*白馬連山高山植物帯の名称は、特別天然記念物の名称による。

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