渋温泉しぶおんせん

湯田中温泉、安代温泉などの湯田中渋温泉郷のひとつ。その中の渋温泉は温泉寺の開山虎関師錬(こかんしれん)が浴場としたという。2層、3層の凝った木造の旅館が棟を接するように立ち並び、老舗も多い。
 温泉は弱食塩泉や単純温泉など。51~98度と温度が高い源泉をそのまま利用した源泉かけ流し。共同浴場の外湯が9ケ所あり、宿泊客は湯巡りができるのでも有名。
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みどころ

源泉が数多く存在し、豊富な湯量と高温の温泉、渋温泉の全ての旅館と外湯は100%源泉掛け流し。源泉によって成分が異なり、鉄分が多く褐色を帯びたものから白濁するもの、緑がかったもの、無色透明など様々である。
 泉質の異った外湯めぐりは一番湯から九番湯まであり、宿泊者は外湯専用の鍵を借りて利用できる。すべて入ると九(苦)労を洗い流すと言われている。なかでも温泉街の中心部にある九番湯の「大湯」は雰囲気の良い外湯で、一般客も利用できる。
 渋温泉はそれほど広くない温泉街で、道が細く曲がった石畳の道をゆっくり巡ることができる。また温泉街には、大正から昭和初期に建てられ増築と改築を繰り返した複雑な木造建築の旅館が多数残っており、その独特の景観を歩いて楽しめる。(林 清)
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補足情報

*北斎句碑めぐり:渋温泉街には、葛飾北斎が詠んだ川柳187句を1句ずつ刻んだ御影石の句碑が建立されている。川柳は江戸後期の句集『誹風柳多留(はいふうやなぎだる)』から集められたものが多い。徒歩1時間ほどで観賞できる。
関連リンク 信州渋温泉(渋温泉旅館組合)(WEBサイト)
関連図書 「温泉巡礼」石川理夫 PHP研究所、「湯治で元気になる厳選50湯」石川理夫 双葉社
参考文献 信州渋温泉(渋温泉旅館組合)(WEBサイト)
The Snow Monkey Town山ノ内町(山ノ内町観光連盟)(WEBサイト)
「山ノ内町総合パンフレット」山ノ内町
「澁温泉」パンフレット 澁温泉旅館組合

2022年09月現在

※交通アクセスや料金等に関する情報は、関連リンクをご覧ください。