十日町雪まつりとおかまちゆきまつり

十日町雪まつりは、1950(昭和25)年2月4日・5日に初めて開催された。
 「雪を友とし、雪を楽しむ」という住民の自発的な思いから生まれたこの雪まつりは、冬の厳しさも美しさも知り尽くし、雪に打ち克つ気概が生んだ発想。 こうした発想の背景には、終戦以降、製造が禁止されていた絹織物製品の生産が再開され、地元産地を元気にさせるような社会的、経済的状況がある。
 第1回の雪まつりは、十日町文化協会が主催し、雪の芸術展や雪具供養の火の周りで十日町小唄を踊る雪中カーニバルやスキー駅伝大会などが主なイベント内容。このように日本で最初に住民が主体となって雪まつりを行ったことから、十日町市は、「現代雪まつり発祥の地」として知られている。
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みどころ

十日町雪まつりの原点でもある、市民手づくりの「雪の芸術作品」が市内各所に制作される。
 想像力豊かなテーマやデザイン、長年培われてきた繊細な技術によって作られる優美な作品の数々は必見。
 市街地や市内各所で開設される「おまつりひろば」では、雪とのふれ合いやイベント、地元の食などを味わえるあたたかい料理のおもてなしなど、多くの地元の方が参加し、十日町雪まつりを盛り上げる。遊んでよし、食べてよし、地元の方とのふれ合いを楽しむもよし。様々な地域の特色を感じることのできる”ひろば巡り”も堪能できる。(溝尾 良隆)
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補足情報

*十日町の雪まつりが地域の主産業である織物業の宣伝にあったことは資源概要で述べたとおりであるが、これより早く1929(昭和4)年に作られた「十日町小唄」も織物業の宣伝歌の民謡である。作詞者は、松坂屋の社員で織物のデザインや販売の指導に訪れていた人。1960(昭和35)年のお国自慢の民謡コンクールの新民謡の部で日本一に輝いた名曲である。
関連リンク 十日町雪まつり(十日町雪まつり実行委員会事務局)(WEBサイト)
関連図書 溝尾良隆著『ご当地ソング、風景の百年史』原書房、2011年5月
参考文献 十日町雪まつり(十日町雪まつり実行委員会事務局)(WEBサイト)
溝尾良隆著『ご当地ソング、風景の百年史』原書房、2011年5月

2022年06月現在

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