親不知・子不知
市振から落水(おちりみず)までの15kmの海岸を親不知・子不知*と呼び、親不知駅の西10kmを親不知という。北アルプスの北端が日本海に落ち込み、400~500mの断崖絶壁を見せている景勝地。1883(明治16)年に国道が開通されるまでは、旧北陸街道の最大難所で、むかし旅人はこの崖下の狭い砂浜を大波が来ないうちに命がけで通過した。
北陸自動車道が海岸沿いに開通し、親不知ICは世界初の海上ICとなった。
北陸自動車道が海岸沿いに開通し、親不知ICは世界初の海上ICとなった。
みどころ
芭蕉は『おくのほそ道』で、「今日は親知らず、子しらず、犬もどり、駒返しなど云北国一の難所を越えてつかれ侍れば」と大変だった様子がわかる。現在の見どころは避難場所となっていた大ふところ・大穴・小穴などの洞窟のある天険海岸や海岸線を一望できる風波の展望台、親不知記念広場である。(溝尾 良隆)
補足情報
*親不知・子不知の地名の由来は、「親知らず 子はこの浦の波枕 越路の磯のあわときえゆく」にある。この歌は平頼盛(平清盛の弟)の妻が、越後に隠居した頼盛を幼い子どもを連れて追い、この地に差し掛かった際、子どもが荒波に呑み込まれてしまった悲しみを詠んだ歌である。別の説として、波打ち際を駆け抜ける際に、親は子を忘れ、子は親を顧みる余裕がなかったからとがある。2,000名を超える加賀藩の参勤交代の際には、近くの村から700人以上の百姓や漁師が波よけ人足として集められて、通り過ぎて行ったといわれる。
関連リンク | 糸魚川観光ガイド(一般社団法人糸魚川市観光協会)(WEBサイト) |
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参考文献 |
糸魚川観光ガイド(一般社団法人糸魚川市観光協会)(WEBサイト) パンフレット「いといがわびより」(糸魚川市) パンフレット「まずはココ!厳選糸魚川ジオパーク」(新潟県糸魚川地域振興局企画振興部) |
2022年06月現在
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