式年神幸祭しきねんじんこうさい

毎年4月に行われる神幸祭*は、約800年の昔から伝わる祭事である。香取神宮の祭神である経津主大神(ふつぬしのおおかみ)が東国を平定したときの様子を表すものであり、200人規模の氏子が平安時代さながらの装束を身にまとい、行列を組んで神宮の周りを歩く。途中、表参道入口の駐車場で祭典を行い、社殿へと戻る。祭典の前には、香取神道流の奉納演舞や、おらんだ楽隊の演奏などが披露される。
 その一環である式年神幸祭は、12年ごとの午年に行われる盛大な行事である。約3,000人の氏子が歴史的な衣装をまとい、約4kmの大行列を組んで巡行する。その後、御輿が社の北、津の宮において華麗な御座船に移り、多くの供奉船を率いて利根川を保原沖までさかのぼる。この折に、鹿島神宮の船の出迎えを受けるのだが、実は鹿島神宮にも同様の祭事があり、鹿島大船津から船出した鹿島の神の乗る船を途中で香取神宮の船が出迎える。
 この式年神幸祭は、戦国時代まで香取神宮で行われていた式年遷宮に替わって行われているものである。
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みどころ

約3,000人という規模に圧倒される。巡行する様子は厳かであり、色彩豊かな御座舟が水郷を巡る姿は華やかである。
 12年に一度という希少な機会を逃さず、幻想的な世界を楽しみたい。(牧野 博明)
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補足情報

*神幸祭:神霊の御幸(みゆき)が行われる神社の祭礼。神聖なるものであり、俗に言われる「祭り」とは位置づけが異なる。
関連リンク 香取市(WEBサイト)
参考文献 香取市(WEBサイト)

2020年04月現在

※交通アクセスや料金等に関する情報は、関連リンクをご覧ください。

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