香取市は、千葉県北部に位置し、北は利根川流域の低湿地、南は下総台地となる。佐原地区は利根川水運の河港として栄えたところで、「お江戸見たけりゃ佐原へござれ」と謳われた。当時の面影を残す町並みは、関東で初めて「重要伝統的建造物群保存地区」に選定された。また、利根川に接する小見川地区は、水運の要港であった。市内には佐原をはじめ、香取神宮などの社寺や祭り、あやめパークや水郷などもあり、多くの観光客で賑わう。
 霞ケ浦と利根の豊かな水を利用しての早場米の産地として名高く、台地ではサツマイモ、ほうれん草、ニラ、落花生などを栽培している。酒などの醸造業や畜産も盛んである。また、フナ・コイ・ボラなどの釣場にもこと欠かない。

観光資源一覧

香取神宮の写真

写真提供:香取神宮

香取神宮 (千葉県 香取市 )

香取神宮は、佐原の町並みの東側、老杉生い茂る「香取神宮の森」と呼ばれる地に鎮座する。御祭神・経津主大神(ふつぬしのおおかみ)は、天孫降臨の折、鹿島神宮の御祭神・武甕槌大神(たけみかづちのおおかみ)と共に出雲へ赴き、大国主神(おおくにぬしのみこと)との国譲りの交渉を成功させた。それ故に、国家鎮護の神として奉祀されてい...

佐原の町並みの写真

佐原の町並み (千葉県 香取市 )

古い家並みを残す佐原は、江戸時代から利根川水運の中継地として発展し、商人の町として栄えた。町中を流れる小野川沿いや香取街道沿いには、江戸時代から昭和期に至るまでの町屋や土蔵、レンガ造りなど情緒漂う建物が多く残っており、国の重要伝統的建造物群保存地区(重伝建)に選定されている。それらの建物の多くは、現在も活用されてい...

式年神幸祭の写真

写真提供:香取市

式年神幸祭 (千葉県 香取市 )

毎年4月に行われる神幸祭*は、約800年の昔から伝わる祭事である。香取神宮の祭神である経津主大神(ふつぬしのおおかみ)が東国を平定したときの様子を表すものであり、200人規模の氏子が平安時代さながらの装束を身にまとい、行列を組んで神宮の周りを歩く。途中、表参道入口の駐車場で祭典を行い、社殿へと戻る。祭典の前には、香取神道流...

佐原の大祭(八坂神社、諏訪神社)の写真

写真提供:香取市

佐原の大祭(八坂神社、諏訪神社) (千葉県 香取市 )

「お江戸見たけりゃ佐原へござれ 佐原本町 江戸優り」と唄われた佐原では、商業都市としての財力を背景に、独自の文化を築いた。毎年夏と秋に行われる「佐原の大祭」もその1つである。  佐原にある24地区は、それぞれ山車を有しており、最上部の「大天井」と呼ばれる部分には、日本神話も含む歴史上の人物の人形や鯉・鷹といった動物の藁...

水郷佐原あやめパークの写真

写真提供:水郷佐原あやめパーク

水郷佐原あやめパーク (千葉県 香取市 )

水郷佐原あやめパークは、利根川の北、与田浦(よだうら)に接する約8haの広さを有する公園である。1969(昭和44)年に「佐原市立水生植物園」として開園し、2017(平成29)年6月のリニューアルオープンに伴い、現在の名称となった。  園内には、水郷のイメージをもとに、島や橋、水面などを配置している。また、展望台、森の遊び場、ドッ...