埼玉県は、関東地方の中央部から西部にわたる地域を占め、北は群馬県、南は東京都、東は千葉県と茨城県、西は山梨県と長野県、北東部でわずかに栃木県に接している。内陸県で、面積は3,798km2、40市22町1村から構成され、県庁所在地はさいたま市である。
 1871(明治4)年、廃藩置県が行われ、県の統廃合を経て、同年11月4日に「埼玉県」「入間県」が誕生した。当時の埼玉県は荒川以東の地域で、荒川以西と熊谷以北の地域は入間県であった。1873(明治6)年、入間県は、群馬県と合併されて熊谷県となり、その後、1876(明治9)年に分離して埼玉県に合併され、ほぼ現在の県の境域が確定した。
 「埼玉」の名称の由来は、埼玉古墳群が由来とする説や、幸福をもたらす神の働きを意味する「幸魂」から名づけられたとする説など、諸説ある。
 地形は、大きく西部の山地と東部の平地に二分されるが、東部の平地はさらに県中央部の台地と、県東部の低地に分かれている。西部の山地は、関東山地の北部を占め、甲武信ヶ岳をはじめ、県下の最高峰である三宝山や雲取山、白石山などの山々が連なっている。東方や北方に向かって高度を下げ、武甲山、二子山などの山々が続く。東に移るにつれて丘陵、台地、低地とだんだんと低くなっていく。利根川、荒川、江戸川、中川など大きな河川が流れているのが特徴的である。
 気候は太平洋側気候で、夏は蒸し暑く、冬は乾燥した北西の季節風が吹く日が多い。
 埼玉県は、自然豊かな「秩父・長瀞」、蔵造りの街並みが広がる「川越」といった代表的な観光地のほかにも、名所旧跡から都市型のレクリエーション施設まで、大小様々な観光魅力を有する地域が数多い。
 2016(平成28)年には、「秩父祭の屋台行事と神楽」、「川越氷川祭の山車行事」が、ユネスコの無形文化遺産に「山・鉾・屋台行事」として登録された。

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埼玉県内の資源一覧

渡良瀬遊水地の写真

写真提供:国土交通省関東地方整備局利根川上流河川事務所

渡良瀬遊水地 ( 栃木県 栃木市・小山市・野木町 / 茨城県 古河市 / 群馬県 邑楽郡板倉町 / 埼玉県 加須市 )

栃木、群馬、埼玉、茨城4県の県境にまたがる日本で最大の遊水地であり、渡良瀬川、巴波川、思川に沿って広がり、その洪水流を受け入れることで遊水地周辺の河川水位を下げるとともに、下流へ流す流量を減らし、利根川の氾濫を防止するという治水上の重要な役割を果たしている。  当地は、関東平野で一番の低地で、水がたまりやすい地形であ...

大宮盆栽村・大宮盆栽美術館の写真

大宮盆栽村・大宮盆栽美術館 ( 埼玉県 さいたま市 )

大宮公園の北側にある。関東大震災直後の1925(大正14)年、東京の巣鴨、駒込、千駄木などの植木職人、盆栽師らが、盆栽培養に必要な広い土地、新鮮な水や空気といった盆栽づくりの理想郷を求め、現在の盆栽村に集団移住してきた。1928(昭和3)年に盆栽村組合が結成され、それに伴い当時の盆栽村への移住規約へ条件として、「盆栽を10鉢以上...

田島ケ原サクラソウ自生地の写真

写真提供:さいたま市教育委員会

田島ケ原サクラソウ自生地 ( 埼玉県 さいたま市 )

荒川にかかる秋ヶ瀬橋の南東、約4.1haの河川敷には、サクラソウの自生地の群落が見られる。荒川の氾濫の際、上流から流れ着いた種が繁殖したといわれ、古くからの名所であった。4月上旬が見ごろで、紅紫色の可憐な花を咲かせる。サクラソウのほかにも、ノウルシ、チョウジソウ、ヒキノカサなど様々な植物が生育しており、貴重な植物が残って...

氷川神社の写真

写真提供:氷川神社

氷川神社 ( 埼玉県 さいたま市 )

大宮駅の北東約1.5kmにあり、武蔵国一宮として知られる延喜式内の古社である。関東に多い氷川神社約280の総本社でもある。新都心駅近くの一の鳥居から2kmも延びる参道は、車も通行できるが、一部は歩行者専用になっている。参道の両サイドは杉、ケヤキ、スダジイ、エノキなど30種以上、約650本の樹木が二の鳥居、三の鳥居へと導く。長い参道...

鉄道博物館の写真

写真提供:鉄道博物館

鉄道博物館 ( 埼玉県 さいたま市 )

JR東日本の設立20周年記念事業のメインプロジェクトのひとつとして2007(平成19)年に大宮に鉄道博物館がオープンした。2018(平成30)年には全館のリニューアルを完了、新たに南館が加わった。  鉄道博物館最大の展示室「車両ステーション」には36両の実物の鉄道車両が展示されている他、「仕事」・「未来」・「歴史」・「科学」の各ステ...

羽生水郷公園の写真

写真提供:羽生水郷公園

羽生水郷公園 ( 埼玉県 羽生市 )

宝蔵寺沼と三田ヶ谷池を取り込んだ53.6haの広大な水郷公園である。  中核施設は、1983(昭和58)年に開館したさいたま水族館。県内では約90種の魚の生息が確認されているが、この水族館では、その中から展示可能な約70種を中心に、荒川をモデルとして、上流から河口域まで下るスタイルで展示している。日本の淡水魚との比較のために、世界...

南越谷阿波踊りの写真

写真提供:一般社団法人 南越谷阿波踊り振興会

南越谷阿波踊り ( 埼玉県 越谷市 )

毎年8月下旬の金曜日から土曜日にかけて、南越谷駅周辺で開催される祭り。7月下旬にプレ、9月中旬にアンコールの阿波踊りが開催される。  市内在住の徳島県出身者の住宅建設会社社長が、郷里の阿波踊りを通じて、地元南越谷の人々に「ふるさと意識」を呼び起こし、地元が誇れる「文化」を醸成しようと、1983(昭和58)年に徳島から指導者を...

玉敷神社の写真

写真提供:Masao Inomata

玉敷神社 ( 埼玉県 加須市 )

埼玉県北東部の加須市にあり、延喜式神名帳に名を連ねる古社である。現在より数百m先の正能(しょうのう)地区にあったが、兵火にあって焼失。その後私市(きさいち)城の大手門前に再建されたが、程無く(1627(寛永4)年頃)現在地に移転鎮座した。本殿・幣殿は1816(文化13)年の建築、拝殿は1898(明治31)年の修築、神楽殿は1836(天保7...

久喜提燈祭り「天王様」の写真

写真提供:久喜市

久喜提燈祭り「天王様」 ( 埼玉県 久喜市 )

久喜提燈祭り「天王様」は、旧久喜町の鎮守である八雲神社の祭礼である。1783(天明3)年の浅間山の大噴火で、桑をはじめ夏作物が全滅したことによる、生活苦、社会不安などを取り除くため、祭礼用の山車を曳き廻して豊作を祈願したのが始まりと伝えられ、230余年の歴史と伝統を誇る祭りである。  祭りは毎年7月12日と18日に行われ、町内か...

熊谷うちわ祭の写真

熊谷うちわ祭 ( 埼玉県 熊谷市 )

「熊谷うちわ祭」は、八坂神社の祭礼で、京都八坂神社の「祇園祭」の流れを受け、江戸中期(1750年頃)より始まったとされる。  7月20日から22日の3日間であるが、それぞれ違った催しになる。鉦と太鼓の音も勇ましい熊谷囃子を奏でながら豪華な 12 台の山車と屋台が中心市街地を巡行し、20日には神輿の渡御がある。22日の夜には、全町12台...

妻沼聖天山歓喜院の写真

写真提供:妻沼聖天山歓喜院

妻沼聖天山歓喜院 ( 埼玉県 熊谷市 )

熊谷市の真北、妻沼集落の北西にある。『源平盛衰記』や歌舞伎の『実盛』物語で知られる斎藤実盛が、 1179(治承3)年に聖天堂を創建したのに始まり、次いで実盛の次男実長(阿請房良応)が別に歓喜院を開山したという。明治初年、一山すべて歓喜院所属となったが、中心は聖天堂である。  聖天堂の本尊大聖歓喜天は弘法大師が唐より仏法の...

権現堂の桜堤の写真

写真提供:権現堂公園管理事務所

権現堂の桜堤 ( 埼玉県 幸手市 )

1920(大正9)年、権現堂約6kmにわたって、3,000本の桜が植樹された。花見の名所として人気だったが、戦後になり伐採されてしまう。その後、1949(昭和24) 年に3,000本の桜が植樹され、現在は約 1,000 本が残り、大木に成長、見ごろになっている。

さきたま古墳公園の写真

さきたま古墳公園 ( 埼玉県 行田市 )

市の南東部、県名発祥の地に所在する古墳群。二子山*・鉄砲山・稲荷山古墳など8基の前方後円墳と1基の円墳、日本最大級の円墳である丸墓山古墳*、方墳の戸場口山古墳などの総称。もとは近辺に多数の小円墳があったことが確認されており、関東地方でも有数の古墳群といえる。これらは武蔵国造の一族の墳墓と考えられている。  稲荷山古墳...

牛島のフジ 藤花園の写真

写真提供:有限会社 藤花園

牛島のフジ 藤花園 ( 埼玉県 春日部市 )

東武野田線藤の牛島駅から北へ徒歩10分のところの「藤花園」とよぶ個人宅にある。ノダフジの一種で、最古のものは1200余年といわれ、国の特別天然記念物になっている。根元から幹が幾本かに分岐し、根元の周囲9m、藤棚の面積700m2という巨木である。花房は1m前後だが最長のものは2m近くになる。敷地2haにこの種のものが2本(特別...

所沢航空記念公園の写真

写真提供:所沢航空記念公園

所沢航空記念公園 ( 埼玉県 所沢市 )

1911(明治44)年に日本最初の飛行場が所沢に建設され、その年この地で徳川日野両大尉が初飛行に成功した。ここには、幅50m、長さ400mの滑走路と格納庫や気象観測所を備え、のちに陸軍飛行学校を創設。飛行機の研究やパイロットの訓練などを行い、1945(昭和20)年までわが国の航空技術の発展に寄与した。戦後米軍の占領下におかれたが、1982...

三富新田の写真

写真提供:三芳町役場

三富新田 ( 埼玉県 所沢市 / 埼玉県 三芳町 )

東武東上線鶴瀬駅からバス15分、あるいは西武池袋線・新宿線所沢駅からバス18分。三富とは、上富、中富、下富をいい、現在の行政では三芳町と所沢市の区域にまたがる。1694~96(元禄7~9)年に川越藩主柳沢吉保の命により開拓が行われた約1,400haに及ぶ畑作新田村である。  吉保は、川越城から三里南の「地蔵林」を拠点とし、東西33町、南...

深谷の煉瓦とレンガ建物群の写真

写真提供:深谷市教育委員会

深谷の煉瓦とレンガ建物群 ( 埼玉県 深谷市 )

渋沢栄一ほか4名により、1887(明治20)年、日本煉瓦製造株式会社は設立された。渋沢栄一の郷里に近い現在の深谷市上敷免に工場が設立されることになり、ドイツ人技師チーゼを招いて1888(明治21)年に操業を開始。この工場で生産されたレンガは、東京駅、赤坂離宮、東京大学などに使われた。 チーゼの居宅兼事務所として建てられた木造洋館...

喜多院の写真

写真提供:喜多院

喜多院 ( 埼玉県 川越市 )

川越大師として親しまれている天台宗の関東総本山で、市街北東部にある。830(天長7)年、慈覚大師の草創になり、1588(天正16)年、天海僧正が来住して寺運が開けた。しかし 1638(寛永15)年の川越大火では山門を残し、すべて灰と化した。  喜多院には江戸城内の建物の遺構である客殿・書院・庫裏などが残るが、これらは大火のあと徳川家...

川越まつりの写真

川越まつり ( 埼玉県 川越市 )

川越まつりは、川越の総鎮守氷川神社の祭礼行事に由来する。1648(慶安元)年当時の藩主松平信綱が神輿と獅子頭、太鼓など祭礼用具を奉納したのをきっかけに祭りが始められたという。1698(元禄11)年、現在の元町2丁目からはじめて踊屋台が出て以来、年々盛大になり、天保年間(1830~1844年)には当時の十カ町すべての山車に上に人形をのせ...

川越蔵造りの町並みの写真

川越蔵造りの町並み ( 埼玉県 川越市 )

藩主松平信綱により、川越城下は慶安年間(1648~1652年)に十ヵ町・四門前・郷分の町割りが行われた。十ヵ町は、札ノ辻(高札場)を中心に上五ヵ町の商人町が囲み、下五ヵ町は職人町で構成された。しだいに商人が職人町にもでてきて、職人は裏店に引っ込んだ。  1893(明治26)年、川越の大火により全町の4割にあたる1,302戸が焼失。類焼...

鉢形城跡の写真

鉢形城跡 ( 埼玉県 寄居町 )

鉢形城は、荒川の断崖と深沢川の渓谷に囲まれた自然の要害の地に建てられた。戦国時代を代表する平山城であり、関東屈指の名城であった。築城には諸説あるが、1476(文明8)年に長尾景春が築いたとする説が有力。北条氏邦のときに現在の規模まで拡大された。しかし豊臣秀吉の天下統一が進み、1590(天正18)年、前田利家、上杉景勝らの大軍の...

両神山の写真

両神山 ( 埼玉県 小鹿野町 )

標高1,724m。深田久弥選定の日本百名山の一つ。平らな山稜をつなぐ秩父の山々のなかで、ギザギザの特色ある岩稜を刻むこの山は遠くからでも一目でわかる。  古く日本武尊(やまとたけるのみこと)*が足跡をしるし、役行者も登山したと伝わり、修験の山としても信仰されおり、以前は白装束、手甲脚絆で登る信者も多かった。伊弉諾・伊弉再...

長瀞岩畳の写真

写真提供:(一社)長瀞町観光協会

長瀞岩畳 ( 埼玉県 長瀞町 )

国指定名勝及び天然記念物の「長瀞」は荒川中流にある峡谷で、皆野町親鼻橋から長瀞町高砂橋に至る延長6kmと、その沿岸地をいう。  さまざまな形の巨岩を縫って荒川が淵瀬をつくって流れ、対岸には高さ数十mの秩父赤壁と呼ばれる岩壁がそそり立つ。秩父赤壁の名は、三国志で有名な中国長江の赤壁にちなんで名づけられた。  長瀞における...

埼玉県立自然の博物館の写真

写真提供:埼玉県立自然の博物館

埼玉県立自然の博物館 ( 埼玉県 長瀞町 )

埼玉県立自然の博物館は、埼玉県の自然に関する資料を収集・保管・調査研究し、後世に伝えるため、また、展示や教育普及活動を通して、自然に関心を持つ人材を育成するため、1981(昭和56)年に設立された。  館内に入るとまず「オリエンテーションホール」。埼玉が海であった時代に生息していた巨大ザメ「カルカロドンメガロドン」、全長1...

宝登山神社の写真

写真提供:宝登山神社

宝登山神社 ( 埼玉県 長瀞町 )

今から1900年ほど前、日本武尊(やまとたけるのみこと)*が東征の帰途、山容の美しさに惹かれ山頂を目指すと山火事に遭遇し、神犬(山の神の使い)の助けを得て、無事に宝登山山頂に神霊を祀った事が、宝登山神社創建の始めと伝えられる。ご神徳は火防盗賊除、諸難除として高く、多くの参拝者で賑わう。  現在の社殿は1874(明治7)年に建...

清雲寺シダレザクラの写真

写真提供:秩父市

清雲寺シダレザクラ ( 埼玉県 秩父市 )

札所29番長泉院から武州中川駅方面に800mほどいくと左手に清雲寺のサクラが見えてくる。寺の開創時の1446(文安3)年に植えられたという、目通り周囲2.72m、樹高15m、枝張り東西17m、南北13mのエドヒガンのシダレザクラの大樹は、満開時には、地上近くまで枝が垂れ、まるで花笠のようになる。

三峯神社の写真

写真提供:三峯神社

三峯神社 ( 埼玉県 秩父市 )

関東の山岳信仰の霊場として知られる。三峰の名称は、景行天皇が訪れた際、妙法ケ岳、白岩山、雲取山の美しく連なることから名づけられたという。  境内は広く、古木に囲まれて色鮮やかな1661(寛文元)年建立の本殿と、1800(寛政12)年建立の拝殿が並ぶ。拝殿前に続く石段の両脇に、樹齢約800年のご神木がそびえる。  創祀は日本武尊(...

秩父神社の写真

写真提供:秩父神社

秩父神社 ( 埼玉県 秩父市 )

秩父市の中心に鎮座する。三峯神社・宝登山神社とともに秩父三社に数えられるこの社は、崇神天皇のころの創始といわれる古社で、明治維新前は秩父妙見宮と称されていた。広い境内に権現造*の本殿・幣殿・拝殿が鎮まり、左甚五郎作と伝えられる龍虎の彫刻をはじめ、社殿には華麗な彫刻が施されている。  日本三大曳山祭のひとつに数えられ...

秩父夜祭の写真

写真提供:秩父観光協会

秩父夜祭 ( 埼玉県 秩父市 )

京都祇園祭、飛騨祇園祭(岐阜県)と並ぶ日本三大曳山祭の一つで、毎年12月3日を中心に行われている。国の重要有形民俗文化財に指定される高さ平均約6.5m2、重さ15tもある重厚な6台の山車(屋台4基、笠鉾2基)が秩父神社中心に曳き廻され、とりわけ本番の3日は秩父盆地の街並みをこだまする屋台ばやしの太鼓の音が祭りを一層盛り...

和銅採掘遺跡の写真

和銅採掘遺跡 ( 埼玉県 秩父市 )

「続日本書紀」によると、708(慶雲5)年に「武蔵国秩父郡、和銅を献る」とあり、自然銅(にぎあかがね)を朝廷に献上したとある。貨幣を鋳造した朝廷では宣命を発し、年号を和銅と改めた。和同開珎は長い間わが国最初の貨幣とされていたが、1999(平成11)年の富本銭(ふほんせん)の出土によりその座を譲ることになった。  しかし、富本...

原爆の図丸木美術館の写真

写真提供:原爆の図丸木美術館

原爆の図丸木美術館 ( 埼玉県 東松山市 )

森林公園駅から南へ3.5kmほど離れた雑木林の小道を抜けたところに丸木美術館はある。丸木美術館は、広島県出身の丸木位里と北海道出身の俊夫妻が1967(昭和42)年に私財を投じて建てた美術館。  夫妻は原爆投下後の広島の惨状を目の当たりにし、全15部の大作『原爆の図』を夫妻合作で描いた。第1部から第14部は原爆の図丸木美術館に、第15...

巾着田の曼珠沙華の写真

巾着田の曼珠沙華 ( 埼玉県 日高市 )

清流高麗川(こまがわ)が蛇行した形が「きんちゃく」の形に似ていることから、巾着田と呼ばれている。  昭和40年代後半に、巾着田の用地を当時の日高町が取得し、藪や竹林、あしに覆われた現地を整地したところ、9月頃一斉に曼珠沙華が咲き揃い、多くの方の関心を呼ぶようになった。曼珠沙華は、河川の増水等により流れてきた漂流物の中に...

高麗神社の写真

写真提供:高麗神社

高麗神社 ( 埼玉県 日高市 )

JR川越線・八高線の高麗川駅から徒歩約20分。西武線高麗駅からは徒歩約40分。  高麗神社は、奈良時代に創建され、高句麗からの渡来人高麗王若光を主祭神としている。若光は高句麗からの使節として渡来した。朝廷から「王姓(こきしのかばね)」を賜っていることから高句麗の王族出身者と考えられている。716(霊亀2)年に高麗郡が置かれ、...

子ノ権現天龍寺の写真

写真提供:子ノ権現天龍寺

子ノ権現天龍寺 ( 埼玉県 飯能市 )

子ノ権現といわれるのは、子の年子の月子の日子の刻に生まれ、911(延喜11)年にこの地に天龍寺を開山した「子ノ聖」を高弟の恵聖上人が祀って天龍寺の境内に権現社の社殿を建立したことに始まる。天龍寺を子ノ権現社の管理をする別当寺とした。  天龍寺の本尊は十一面観世音菩薩で、12年ごとの子の年には子ノ聖の尊像が開帳される。

慈光寺の写真

写真提供:慈光寺

慈光寺 ( 埼玉県 ときがわ町 )

県内最古の寺で坂東三十三ケ所第9番札所。673(天武天皇2)年飛鳥時代に鑑真の弟子釈道忠によって開かれ、鎌倉時代は畠山重忠や源頼朝が篤く帰依したという。  都幾山麓から参道を登る途中の道端に8基の大型青石塔婆がある。さらに登ると古い伽藍が見えてくる。覆堂に入った開山塔、鐘楼などであるが、蔵王堂と釈迦堂は 1985(昭和 60)年...

吉見百穴の写真

写真提供:吉見町役場

吉見百穴 ( 埼玉県 吉見町 )

東松山市との境界付近は凝灰岩質砂岩の丘陵で、白い岩肌にたくさんある横穴が、まるで蜂ノ巣のような奇観を呈する。江戸時代には十数個が開口し、不思議な存在であった。  吉見百穴には横穴住居説をめぐる激しい論争の歴史がある。オーストリア公使シーボルトの視察以来有名になり、1887(明治 20)年には当時の東京帝国大学生坪井正五郎ら...

草加松原の写真

写真提供:草加市教育委員会

草加松原 ( 埼玉県 草加市 )

1630(寛永7)年、草加に日光街道第二の宿駅が開かれ、その後草加宿の北に接する綾瀬川の西側に松並木が整備された。  江戸時代の往時の面影を残す松並木となった。しかし、1970年代になると、排気ガスなどの影響で成木は70本にまで著しく減少し、それを憂えた市民が松並木保存会を結成して、松の保護や補植に取り組んだ結果、623本まで回...

首都圏外郭放水路の写真

写真提供:国土交通省 関東地方整備局

首都圏外郭放水路 ( 埼玉県 春日部市 )

東武アーバンパークライン南桜井駅から車で約10分。首都圏を洪水から守るために、国土交通省が建設した世界最大級の地下河川「首都圏外郭放水路」。1993(平成5)年に着工し、2006(平成18)年に全区間の完成と全川供用開始。  各河川から水を取り入れる流入施設及び立坑、地下放水路、調圧水槽、水を排出する排水機場等で構成されている。...

日本スリーデーマーチの写真

写真提供:日本スリーデーマーチ実行委員会

日本スリーデーマーチ ( 埼玉県 東松山市 )

⽇本スリーデーマーチは、例年3⽇間で延べ8万⼈を超える参加者があり、その数は世界第2位、日本最大のウォーキングイベントである。1978(昭和53)年から第2回までは群⾺県新町で⾏なわれたが、3回⽬以降現在まで、ずっと東松⼭市で⾏なわれている。  開催地が東松⼭市に移ってからは、10kmや5kmの短いコースをつくったり、⼩中学校の⼦供...

尾ノ内百景氷柱の写真

写真提供:西秩父商工会

尾ノ内百景氷柱 ( 埼玉県 小鹿野町 )

水を引いてホースで散水し人工的につくられた、高さ約50m、周囲約250mの氷柱。吊り橋からは間近に氷柱を見ることができる。開催期間は1月初旬から2月下旬。期間中、日没後のライトアップを実施する日もある。

甲武信ヶ岳の写真

甲武信ヶ岳 ( 長野県 川上村 / 山梨県 山梨市 / 埼玉県 秩父市 )

奥秩父主脈のほぼ中央に位置する標高2,475mの山で、甲州(山梨)、武州(埼玉)、信州(長野)の境にあるのでこの名が付けられている。また、山容が拳に似ているため拳岳の字もあてられる。  この山を中心に尾根は3つに分かれ、また、千曲川、荒川、笛吹川が源流を発する重要な山でもある。山頂近くまで原生林が覆うが、山頂からの展望は開...