あぶくま洞あぶくまどう

JR磐越東線神俣駅から北東へ約3.5kmにあり、1969(昭和44)年に仙台平南麓の石灰石採掘場で発見された鍾乳洞。悠久の時を経て石灰岩と地下水が創り出した洞内は、縦穴、横穴が交錯し合わせて3層の洞穴が重なっており、複雑で立体的な構造をなしている。長さ600mの一般コースとそれに追加の120mほどの探検コースが一般公開されているが、その先の未公開部分*は3,600m以上に及んでおり、全長は4,218.3mとなっている。
 一般コースでは照明・鉄梯子・踏板が整備され、アップダウンはあるものの40分ほどで自然の殿堂を楽しむことができる。入口から順に若人の窟(いわや)、妖怪の塔、白磁の滝、滝根御殿*、竜宮殿、月の世界*と名付けられたポイントがある。洞内途中で一般コースより分かれ、滝根御殿で再合流する追加の探検コースでは、天井の低い所や足場の悪い所が多くあるため、かがんで進んだり、丸太のはしごや飛び石を渡ったりしてケイビング(洞くつ探検)気分を味わえる。
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みどころ

洞内気温は、年間を通じ15℃ほど。夏などは、ひんやりと気持ちがよい。長い年月をかけて創造された洞内空間は、幻想的な空間で、その造形美に圧倒される。とくに滝根御殿や竜宮殿のホールは天井の高さと鍾乳石の様々な形、姿を堪能できる。
 また、透明感のある水の流れや滴の音調も心地よい。
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補足情報

*未公開部分:3,600m以上に及び、そこには高さ90m以上の巨大ホールや高さ45mのフローストーン(壁面を流れるような模様のある鍾乳石)などが発見されている。
*滝根御殿:一般コースのほぼ中央に広がる高さ約30mに達する大空洞で、四囲は鍾乳石の石幕でおおわれ、石筍が林立して地下の宮殿の名にふさわしい。主だった石柱には名前がつけられている。
* 月の世界:出口近くにあり、鍾乳洞の初期の形態を見せている。つらら石、石筍、石柱、鍾乳管など鍾乳石の主なものが見られる。舞台照明用の調光システムが備えられており、夜明けから夕暮れの移り変わりを2分ほどで表現している。
関連リンク あぶくまどう洞(あぶくま洞管理事務所)(WEBサイト)
参考文献 あぶくまどう洞(あぶくま洞管理事務所)(WEBサイト)
田村市(WEBサイト)

2023年07月現在

※交通アクセスや料金等に関する情報は、関連リンクをご覧ください。

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