岩木山神社いわきやまじんじゃ

岩木山の東南麓、標高200mの百沢(ひゃくざわ)地区にある。県道3号線に面しており、そこからの参道は正面に岩木山を望んでまっすぐに延び、やがて楼門*、その奥に中門があり、さらに拝殿*・本殿*が立つ。
 神社の創建については様々な言い伝えがあるが、奈良時代780年*に岩木山頂に祠を祭ったのが始まりといわれ、平安時代1091年に今の地に移され、岩木山神社の別当寺を百沢寺(ひゃくたくじ)*と称したと古記に伝えられる。1589(天正17)年、岩木山の噴火により、当時の社殿は全焼することとなり、以後再建に向かう。藩政時代には津軽氏の篤い崇敬をうけ、現在の社殿のほとんどが江戸時代初期に建立され、国の重要文化財に指定されている。明治の神仏分離により寺院を廃止、現在に至る。
 拝殿の左手から登山道が岩木山頂の奥宮へと続き、7~8月には登山者で賑わい、例祭のお山参詣では地元の登拝の祭りとして多くの参詣者、観光客を集める。
#

みどころ

杉木立に囲まれた参道が長く続き、その奥に岩木山が望め荘厳な雰囲気を醸し出している。社殿は精巧な彫刻の装飾がされた建築物で、うっそうと茂る杉木立と美しく調和し荘厳な雰囲気が漂い重厚である。本殿、奥門、瑞垣*(みずがき)は極彩色の装飾が美しいこともあり「奥の日光」とも呼ばれている。建物は県産のヒバを使用し、古いものは420年の風雪を耐えた建造物もある。
 例祭の「お山参詣」(別掲参照)では境内で様々な行事で盛り上がり、岩木山までの登拝の起点終点になっている。岩木山の登山口は拝殿の左側の道から始まり、岩木山への登攀の登山者は身が引き締められる。
#

補足情報

*楼門:1628(寛永5)年、津軽藩2代藩主信枚の造営。5間3戸、入母屋造、銅板葺、全体に唐様を帯びた紅がら塗りの落ち着いた建物である。
*拝殿:正面5間、側面5間、入母屋造、銅板葺で、正面に千鳥破風を付け、各所に彩色豊かな彫刻が配されている。1603(慶長8)年、初代藩主為信の造営。
*本殿:4代藩主信政によって1694(元禄7)年に建てられた。三間社流造、銅板本瓦葺で正面に向拝を付し、中央の2本の柱には竜が刻まれた豪華な建物。
*780年(岩木山登山史):山頂に祠の建てられたのが780(宝亀11)年と記されているが、それ以前から登山されていると思われる。平安時代には修験者によって登られ、その後信仰登山がよく行われ、「お山参詣」に象徴されるように、地元の人々は年に1度は登るというほどであった。女子の登山は女人禁制の解かれた明治に入ってからで、一般登山者も増えた。
*百沢寺:796年に岩木山三所大権現(現岩木山神社)の別当寺として創立され、その後、現在の地へ移り百沢寺と名のった。
*瑞垣:神社などの周囲に設けた垣根。また、神霊の宿ると考えられた山・森・木などの周囲に巡らした垣。
関連リンク 岩木山神社(WEBサイト)
参考文献 岩木山神社(WEBサイト)
『青森県の歴史散歩』青森県高等学校地方史研究会(編) 山川出版社

2023年11月現在

※交通アクセスや料金等に関する情報は、関連リンクをご覧ください。

あわせて行きたい