小清水原生花園こしみずげんせいかえん

JR釧網本線の浜小清水駅から北浜駅の間に広がる、オホーツク海と濤沸湖に挟まれた約8km、約2.75km2の細長い砂丘に形成された原生花園。国道244号を挟んで濤沸湖側の湿原にはアヤメが群生し、海側の砂丘にはハマナス・エゾキスゲ・エゾスカシユリなどが密生する。4月末から9月いっぱいにかけて、200種類にも及ぶ植物を見ることができる。原生花園の最盛期は6月中旬から7月下旬頃で、小清水町花のエゾスカシユリやエゾキスゲ、ハマナスなどの花々が咲きそろい、黄色やピンク、紫といった色とりどりの花畑となる。
 両駅の中間にある原生花園駅と、隣のドライブインを拠点にした散策路が設置され、展望台からはオホーツク海越しに知床半島が眺められる。また、散策路からは砂浜に降りることもできる。
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みどころ

JR線原生花園駅から、少し小高くなった砂丘の上に続く遊歩道を歩くことによって全体を見通すことができる。また、知床側の遠景として、オホーツク海越しに知床連山を眺めることができる。
 内陸側は濤沸湖とその奥に山々が広がる景観を望み、原生花園、オホーツク海や濤沸湖に挟まれた中をJR釧網本線が通り、そこを一両編成の列車が走るという特有の風景が特徴である。
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補足情報

*かつては釧網線を走る蒸気機関車の出す火の粉が原因の野火が頻発したり、漁師が番屋近くに馬を放牧したり、近隣河川から砂が大量に供給されて移動する砂丘を形成するなど、原生というより種々の錯乱を前提とした反自然草原だった。蒸気機関車が廃止され、馬が不要になり、河川上流部で砂防堰堤が造られるなど、こうした要因が排除されたことから1980年代には原生花園とは名ばかりで、ほとんど花の咲かない状態になった。その後風景回復対策事業として野焼きなどが行われるようになり、近年の姿になった。
関連リンク 小清水町「小清水原生花園」(WEBサイト)
参考文献 小清水町「小清水原生花園」(WEBサイト)

2024年01月現在

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