東伊豆町は、県東部、伊豆半島の東海岸に位置し、北東は伊東市、南西は河津町、北西は伊豆市に接し、東は相模灘に面する。
 海岸線に沿って伊豆急行線、国道135号が通じる。
 天城の山並みを背に伊豆大島をはじめとした伊豆七島を望む。北部に天城連峰の主峰万三郎岳、万二郎岳がそびえ、山地が急斜面をなして海岸に迫り、平地は狭小。河川は北部に大川、中部に濁川、南部に白田川が流れる。
 1959年(昭和34)稲取町と城東村が合併して改称。伊豆の港は海上交通の発達とともに中継点として栄え、南北朝・室町時代には紀州から来た鈴木一族、その後は豊臣・徳川の浦奉行役の管理下に置かれ、江戸時代には海運の進歩により稲取港が繁栄。江戸城築城の際には、築城石として「伊豆石」を切り出し船で運搬、東伊豆町でも大川などから切り出された石が稲取港から江戸へ向けて出航した。明治時代に入り、主要産物のみかん栽培や天草製品開発が進み、東伊豆町は発展。また、木村弥吉翁が「絹サヤエンドウ」の早生栽培に成功し、また熱川に旅館を建て全国有数の観光地となった。伊豆急行の開通で急速に発展。
 ニューサマーオレンジなどの柑橘栽培が盛ん。また、カーネーションなどの花卉栽培や養豚も行われ、イチゴ、ワサビを特産する。稲取港は東海岸の中心的な漁業基地で、地域ブランドの稲取キンメやイセエビ、サザエ、テングサを特産する。
 大川、北川、熱川、片瀬、白田、稲取の6つの温泉郷を要する伊豆屈指の湯どころ。熱川バナナワニ園、ゴルフ場、伊豆アニマルキングダム、海水浴場、観光農園など観光施設が整備されている。この他、雛のつるし飾りまつり、熱川海上花火大会などでもしられる。

観光資源一覧

天城山の写真

天城山 (静岡県 東伊豆町 / 静岡県 伊豆市 / 静岡県 伊東市 / 静岡県 河津町 )

伊豆半島の中央部に位置する富士火山帯の連山で、伊豆半島を北の口伊豆(北伊豆)と南の奥伊豆(南伊豆)に分ける。噴出した溶岩流や火山灰が堆積してできたいわゆる成層火山で、火口は東南側が欠けた直径6.5kmの爆発カルデラをなし、外輪山は最高峰の万三郎岳(1,406m)、その東の万二郎岳(1,300m)、箒木山(1,024m)、南の三筋山(822m)...

稲取温泉の写真

稲取温泉 (静岡県 東伊豆町 )

伊豆急行線伊豆稲取駅の南、相模湾にせり出す稲取岬に1956(昭和31)年に湧出した温泉。伊東と下田のほぼ中間にあたり、伊豆最大の漁港である稲取港*1を中心に、古くから伊豆東海岸の交通・経済の要地として栄えた。  1961(昭和36)年に伊豆急行線が開通し、首都圏などからの交通の便が改善されると、一挙に温泉地としても知られるように...