相馬市は、浜通り北部にある。東は太平洋に面し、西は伊達市、南は飯舘村と南相馬市、北は新地町、宮城県に接する。
 JR常磐線、国道6号(陸前浜街道)、113号、115号、常磐自動車道、東北中央自動車道が通じる。常磐自動車道の相馬インターチェンジは東北中央自動車(相馬福島道路)と接続。
 西部は阿武隈高地の分水嶺、中央部は宇多川の沖積低地、東部は松川浦、原釜の海浜部からなる。市街地は中央部の平坦地に位置し、地蔵川、小泉川、宇多川、梅川、日下石川等の河川が流れ、太平洋と内海の松川浦に注いでいる。南部は丘陵地が海岸に向け扇状に展開し、海岸段丘を形成。
 1954年(昭和29)1町7村が合併して市制施行。中心地区の中村は1611年(慶長16)相馬利胤(1581―1625)が小高城から中村城に移り、以後、相馬氏中村藩6万石の城下町として明治まで続いた。
 林業、畜産業、農業、水産業が中心で、とくに松川浦のノリやアサリの養殖とカレイなどの漁獲は浜通り北部で特色ある産業。重要港湾相馬港整備や相馬中核工業団地が整備されている。
 中村城跡には中村神社(本殿等は国の重要文化財)や馬陵公園がある。相馬氏の軍事訓練と産馬奨励にちなみ、妙見社に馬を献ずる神事である「相馬野馬追」(国の重要無形文化財)は中村城跡で出陣式が行われる。相馬駒焼は藩政初期に始まった。この他、『相馬二遍返し』『相馬流れ山』『相馬盆歌』など多くの民謡が残る。

観光資源一覧

相馬野馬追の写真

写真提供:相馬野馬追執行委員会

相馬野馬追 (福島県 相馬市 / 福島県 南相馬市 )

「相馬流れ山、習いたかござれ。五月中申(なかのさる)、アノサお野馬追」と民謡「相馬流れ山」にうたわれる相馬地方最大の相馬野馬追は、現在は7月の最終土、日、月曜日に行われる。  起源は平将門*が野馬を狩って妙見宮に献じていたという故事によるといわれ、将門の末裔と伝えられる相馬氏が、1323(元亨3)年に、すでに源頼朝から所領と...

相馬民謡全国大会の写真

写真提供:相馬市ホームページ

相馬民謡全国大会 (福島県 相馬市 )

毎年秋に、相馬民謡振興会、相馬市の主催のもと開催されている。  相馬地方の民謡は、藩主相馬氏の影響を受けた勇壮なものと、民謡本来の農民の生活に根ざしたものに分けられる。野馬追の騎馬武者が唄う『相馬流れ山』が前者の代表なら、後者には明るい『相馬盆唄』、哀調を帯びた『新相馬節』がある。関東・東北両方の影響を受け、それを...