古殿町は、中通り地方南部に位置する。北は平田村、東から南はいわき市、南から西を鮫川村、西は石川町と接する。
 国道349号が通じる。鮫川に沿う御斎所街道が中通りと浜通りを結ぶ。
 阿武隈丘陵の南部にあり森林面積が87%を占めている。いわき市から太平洋に注ぐ鮫川とその支流の大平川が流れ、それらの流域に耕地が点在。集落は山腹斜面に沿って散在している。主な山岳は鎌倉岳、三株山、芝山、犬仏山、大辷山があり、気象条件がよければ、三株山から太平洋を眺めることも出来る。
 1955年(昭和30)2村が合併して古殿村となり、1957年(昭和32)町制施行。町名は古殿八幡神社にちなむ。縄文時代の出土品、古墳等があり歴史は古い。中世には竹貫氏、蒲田氏等の居城となり近世の初頭からは藩領(天領)私領となって幾多領主の交替変革があって明治を迎えた。
 松川葉タバコの発祥地。畜産が盛んで、良質なスギ材も生産する。また変成岩を主とする鮫川石は庭石として知られる。
 古殿八幡神社、西光寺の木造阿弥陀如来座像(県重要文化財)、如信上人大網遺跡、松川葉原産地の碑等がある。古殿八幡神社は鎌倉時代に始まるといわれる流鏑馬の行事(県指定重要無形民俗文化財)がおこなわれる。越代の桜(林野庁『森の巨人たち百選』)は樹齢400年で福島県の天然記念物。

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越代のサクラの写真

写真提供:古殿町役場

越代のサクラ (福島県 古殿町 )

いわき市の西隣、古殿町*の東部、越代地区にあるヤマザクラ。樹齢約400年といわれ、高さ20m、幹周り7.2mもある大木。県道135号沿いの小高い斜面に立ち、大きな枝ぶりを見上げる形になる。花と若葉が同時に開き、花自体は、淡紅色であるが、花柄や葉柄に赤みがあるため、全体としてはソメイヨシノなどにくらべ赤みは強い。  開花期は4月下...