小松市は、石川県西南部に広がる加賀平野の中央に位置する。加賀山地、能美・江沼丘陵、加賀低地の三つに大別される。北西部に日本海、東には霊峰・白山を望む。白山市、能美市、加賀市、福井県勝山市に接する。JR北陸本線、国道8号、305号、360号、416号、北陸自動車道が通じ、自衛隊と共用の小松空港を有する。
 1576(天正4)年には一向一揆の長である若林長門が小松城を築城し、その後、村上義明、丹羽長重が居城。1639(寛永16)年、加賀3代藩主前田利常が小松城に隠居し、いまに伝わる絹織物、畳表、製茶などを奨励した。近世から尾小屋鉱山も開発され、1971(昭和46)年まで続いた。
 遊泉寺鉱山の鉄工所から発展したコマツはブルドーザーなどの世界的企業となっている。撚糸、合成繊維織物工業も盛んで、小松縮緬、九谷焼の伝統工業もある。
 粟津温泉、芦城公園、義経伝説にちなむ安宅ノ関跡などがあり、国指定重要文化財を多くもつ那谷寺、小松天満宮のほか、市立博物館、市立宮本三郎美術館、本陣記念美術館もある。山間部には、大倉岳高原スキー場のほか十二ヶ滝や荒俣峡、日用苔の里などの景勝地が点在。
 効能の違う温泉が点在し、中でも2018(平成30)年に開湯1300年を迎えた粟津温泉には江戸時代から「おっしょべ恋物語」が伝わり、民謡「おっしょべ節」が生まれた他、毎年8月には粟津温泉あげての「おっしょべ祭り」が開催されている。

観光資源一覧

那谷寺の写真

那谷寺 (石川県 小松市 )

粟津温泉から山代温泉へ向かう県道が加賀市に抜ける1kmほど手前に立つ。717(養老元)年、伝泰澄大師の開基による自然智の道場とされる。その後、寛和年間(985~987年)に、花山法皇がこの寺に御幸した折り、観音三十三身の姿を見、西国三十三ケ所を巡る必要はないとして、第1番札所の紀伊那智山と第33番札所の美濃谷汲山の山号をとって那谷...

こまつの杜の写真

こまつの杜 (石川県 小松市 )

建設・鉱山機械メーカーのコマツ(登記社名:株式会社 小松製作所)が、会社創立90周年の記念事業の一環として、会社発祥の地である小松工場跡地に整備した施設で、2011(平成23)年5月13日に誕生した。  コマツグループ社員のグローバルな人材育成の機能を担う「コマツウェイ総合研修センタ」、「テクノトレーニングセンタ」等の社員研修...