日田市は、大分県の北西部に位置し、福岡県、熊本県と県境を接する。周囲を阿蘇、くじゅう山系や英彦山系の山々に囲まれ、そこから流れ出た玖珠川、花月川、大山川、高瀬川、串川などの多くの支流が合流し、その水量から筑後川中流域にありながら河岸も広いため、「水郷」と呼ばれている。市域は、日田盆地と森林や丘陵地で形成されている。
 市街は、古くから北部九州の各地を結ぶ交通の要衝として栄え、江戸時代には幕府直轄地・天領として西国筋郡代が置かれるなど、九州の政治・経済・文化の中心地として発展した。当時の歴史的な町並みや伝統文化が脈々と受け継がれ、私塾「咸宜園」や塾と共生したまち「豆田町」等は教育遺産群として日本遺産に認定されている。また、「日田祇園の曳山行事」はユネスコ無形文化財に登録されている。

観光資源一覧

日田祇園祭の写真

写真提供:日田市役所

日田祇園祭 (大分県 日田市 )

約300年の伝統を誇る日田の夏の伝統行事。毎年7月、疫病や風水害を払うとともに安泰を祈念し、絢爛豪華な山鉾が祇園囃子の音色とともに隈・竹田地区、豆田地区の町並みを巡行する。毎年作り替えられる山鉾は「ヤマ」と呼ばれ、現在、祭りで曳き出されるヤマは、隈地区の三隈町、大和町、竹田地区の川原町、若宮町、豆田地区の下町、上町、港...

豆田町の町並みの写真

豆田町の町並み (大分県 日田市 )

古くから北部九州の各地を結ぶ交通の要衝として栄えた日田。江戸時代には、その大半を天領として支配され、九州の政治、経済、文化の中心地として繁栄。日田が天領となるのは1639(寛永16)年で、日田御役所(日田陣屋)が設置。この陣屋膝下の町として発展した町人地が豆田町だ。町並みの成立は、17世紀初頭の城下町建設に遡る。  今も往...