様似町は、道中南部にあり、東はえりも町、西は浦河町、北は広尾町に接し、南は太平洋に面する。
 国道336号にJRバスが走り、襟裳岬(えりも町)を経て広尾(広尾町)と結ぶ。
 背面に日高山脈がある。様似川、海辺川が流れ、両河川の下流部に市街地が形成されている。これらの流域を除く地域はほとんどは丘陵地帯。
 1952年(昭和27)町制施行。町名はアイヌ語に由来するが、諸説あって不明。根室、千島への海路の要衝として、19世紀初めには幕府の官寺等澍院が置かれ、日高一円のアイヌの教護と在住和人の管理にあたった。早くから漁業で開けた。
 陸繋島のエンルム岬を利用した様似漁港を中心にサケ、コンブなどの水揚げが多い。ほかに水稲、酪農、軽種馬生産などの農業と、かんらん岩やマンガン鉄の製造が行われる。
 高山植物群落(特別天然記念物)のアポイ岳、幌満ゴヨウマツ自生地(国指定天然記念物)は日高山脈襟裳国定公園の一部。アポイ岳は2015年(平成27)ユネスコ世界ジオパークに加盟。

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アポイ岳高山植物群落の写真

アポイ岳高山植物群落 (北海道 様似町 )

アポイ岳(810m)は標高が低いにもかかわらず、山腹には約80種の高山植物が生息し、5月初旬から10月頃までの間に入れ替わりに花が咲く。北海道の他の山では通常なら標高1,000m以上でしか見られない高山植物がアポイ岳では約350mの5合目付近から姿を見せ始める。また、このうちの固有な植物は20種近くに及び、これほど固有な植物が集中する地...