アポイ岳高山植物群落
アポイ岳(810m)は標高が低いにもかかわらず、山腹には約80種の高山植物が生息し、5月初旬から10月頃までの間に入れ替わりに花が咲く。北海道の他の山では通常なら標高1,000m以上でしか見られない高山植物がアポイ岳では約350mの5合目付近から姿を見せ始める。また、このうちの固有な植物は20種近くに及び、これほど固有な植物が集中する地域は世界的にみても極めて稀だといわれている。貴重な高山植物が生育するのは、海に近く冷涼な気候であること。
また、アポイ岳を形作るカンラン岩から作られた土壌には、植物に必要な酸化カルシウムが少なく生育を妨げる酸化マグネシウムやニッケルが多く含まれることから、高木などの平地の植物の侵入の妨げとなり、特殊な土壌に適応したアポイならではの植物が自生するようになった。代表的なものに、ヒダカソウ、エゾコウゾリナ、サマニユキワリ、アポイアズマギク、アポイタチツボスミレ、アポイマンテマ、サマニオトギリなどがあり、当地にゆかりのある名称となっている。
また、アポイ岳を形作るカンラン岩から作られた土壌には、植物に必要な酸化カルシウムが少なく生育を妨げる酸化マグネシウムやニッケルが多く含まれることから、高木などの平地の植物の侵入の妨げとなり、特殊な土壌に適応したアポイならではの植物が自生するようになった。代表的なものに、ヒダカソウ、エゾコウゾリナ、サマニユキワリ、アポイアズマギク、アポイタチツボスミレ、アポイマンテマ、サマニオトギリなどがあり、当地にゆかりのある名称となっている。
みどころ
アポイ岳ジオパークビジターセンターが活動の拠点となる。高山植物に関する知見を深めるためにも、登山時または下山時のどちらかで必ず訪ねたい。登山口まではここから徒歩5分。コースタイムによると、山頂までは2時間30分~3時間程度、下山は2時間だが、時間や体力にあわせてアポイ岳山頂の奥につづく吉田岳を目指すのもよい。アポイと吉田間の登山道沿いはアポイ周辺で最も高山植物が豊富な場所の一つだといわれている。特徴的な地形や気象条件により他地域では見ることのできない固有種があること、植生の垂直分布が他の山と違っているところも特徴である。図鑑類を携行して花々の特徴を確認しながら登山を楽しむのもよい。季節によって見ることができる花は異なるので、十分な下調べによって、楽しみ方は広がるだろう。アポイ岳ジオパークビジターセンターには今咲いている花が紹介されているので登山時に確認するとよい。
また、施設の入口部に掲示されている日高山脈の地形の特徴を中心に描いた北海道の立体全図は、アポイ岳の立地と特徴をよく表現しているので、一度は見ることをお勧めする。
また、施設の入口部に掲示されている日高山脈の地形の特徴を中心に描いた北海道の立体全図は、アポイ岳の立地と特徴をよく表現しているので、一度は見ることをお勧めする。
関連リンク | 様似町ホームページ(WEBサイト) |
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参考文献 |
様似町ホームページ(WEBサイト) 様似町『アポイ岳ジオパーク』(WEBサイト) 北海道新聞編『アポイ岳ジオパークガイドブック』北海道新聞社刊(2018年) 様似町アポイ岳ジオパーク推進協議会ホームページ 文化遺産オンライン(WEBサイト) |
2023年12月現在
※交通アクセスや料金等に関する情報は、関連リンクをご覧ください。