北茨城市は、茨城県の最北端に位置し、北は福島県いわき市、鮫川村、塙町、南は茨城県高萩市に接し、東は太平洋に面する。
 市域の大部分が阿武隈高地に属し、東部は丘陵や台地及び大北川などの小河川流域平野で、海岸部は断崖の岩石海岸と砂浜海岸となっている。JR常磐線、国道6号が通じ、常磐自動車道の北茨城インターチェンジがある。
 古くから奥州への通路にあたる要地で、関所が設けられ、中世は佐竹氏、近世は水戸藩と棚倉藩に属し、繁栄した。常磐南部炭田の閉山後は、工業団地が造られ、電気機械、化学、ゴムなどの工業が発達した。
 海岸部には平潟漁港や五浦海岸、二ツ島などの見所があり、多くの観光客で賑わう。日本の美術史に足跡を残した岡倉天心が創設した「日本美術院跡地」や「六角堂」、さらには童謡作家の「野口雨情生家」、「茨城県天心記念五浦美術館」、「北茨城市歴史民族資料館」などの施設も充実している。良質な温泉・鉱泉が湧き出し、北茨城温泉郷としても知られている。冬にはあんこう鍋が名物となっている。

観光資源一覧

あんこう鍋の写真

あんこう鍋 (茨城県 北茨城市 / 茨城県 日立市 / 茨城県 ひたちなか市 / 茨城県 大洗町 / 茨城県 水戸市/他 )

深海魚でグロテスクな姿をしたアンコウ*は日本の近海の各地で獲れ、現在、水揚げが圧倒的に多いのは山口県の下関港で、茨城県の平潟、大津、久慈、那珂湊などの各港を合わせても及ばない。しかし、栄養たっぷりの黒潮で育ち、冬に南下する冷たい親潮で脂がのった肝が肥大化する常磐沖のアンコウは、絶品だとされる。  日本においてはアン...

茨城県天心記念五浦美術館の写真

茨城県天心記念五浦美術館 (茨城県 北茨城市 )

日本の芸術・文化に対する評価が国内外で定まらなかった明治期に日本の伝統美術の維持・発展に尽力していた岡倉天心*は日本美術の向上・開発を目指した美術団体、日本美術院を東京に興した。しかし、運営上の行き詰まりから、天心の新しい拠点となった五浦の地に日本画部門を移転することにした。日本美術院に参画していた横山大観、下村観...