滋賀県南部、琵琶湖東岸にあり、東は野洲市、南は栗東市、西は草津市に接する。
 JR東海道本線(琵琶湖線)が通じる。琵琶湖大橋が架橋され、国道477号が通じる。市南部には国道1号、国道8号、名神高速道路栗東第二インターチェンジが近接している。
 近江盆地南東部の湖南低地と呼ばれる地域に位置し、野洲川が形成した野洲川低地の上に発達。琵琶湖に向かってごく緩く傾斜した扇状地や湖岸部の三角州上にのっており、この三角州は日本最大の湖成三角州である。がなく、市域のほとんどが平地で、その約半分が農地となっている。野洲川の他に草津川などが流れ、多くの河川では毎年初夏になるとホタルが飛び交うなど、農地と共存する田園型の市街地が形成されている。
 1970年(昭和45)市制施行。中心の守山の名は『十六夜日記』にもみえ、近世は中山道の宿場町として繁栄した。南部の服部遺跡は縄文、弥生、古墳、奈良、平安の各時代の複合遺跡で、市域の大部分には条里地割も残り、開発はきわめて古い。古くから穀倉地帯として開発されており、肥沃な土地は弥生時代から水田化され、後に条里制土地割が広範に実施されてきたことで知られている。
 良質な近江米、花卉、野菜、守山メロンなどの栽培が盛ん。そのほか、湖岸の木ノ浜や赤野井では漁業や淡水真珠の養殖が行われる。また、交通上の条件がよいために近年は各種の工業の進出や住宅地化が著しい。
 室町時代の勝部神社本殿、小津神社本殿などは国指定重要文化財。選択無形民俗文化財に宮座行事の「近江のケンケト祭り長刀振」がある。湖岸は琵琶湖国定公園域。この他、佐川美術館、守山市ほたるの森資料館、守山市立埋蔵文化財センターや、観光農園などがある。勝部のひまつり、豊年踊り等の祭事がひらかれている。

観光資源一覧

勝部の火祭りの写真

勝部の火祭り (滋賀県 守山市 )

鎌倉時代、土御門天皇を呪う大蛇を退治し焼き払ったところ、天皇の病気が治ったとの言い伝えを起源とする。胴体は勝部で、頭は浮気(ふけ)で退治されたことから、勝部神社*と浮気町(守山市)の住吉神社で、それぞれ胴体と頭に見立てた松明を燃やし、1年の無病息災を祈る。  勝部神社の火祭りは800年余りもの長い間続けられている。1月第...

佐川美術館の写真

佐川美術館 (滋賀県 守山市 )

JR東海道本線守山駅からバスで約30分。対岸のJR湖西線堅田駅はバスで約15分。  佐川急便株式会社が創業40周年記念事業の一環として、1998(平成10)年に開館した。3棟の建物は水に浮かぶように佇み、周辺の自然環境とも調和して、それ自体がアートとなっている。  日本画家の平山郁夫*、彫刻家の佐藤忠良*、陶芸家の樂直入*の作品を展...