小牧市
印刷する小牧市は愛知県北西部、名古屋市の北方にある。
名古屋鉄道小牧線が通じ、道路は国道41号、155号のほか、名神・東名高速道路の起終点となる小牧インターチェンジがある。中央自動車道の分岐点となる小牧ジャンクションもある。また、名古屋高速道路小牧線が通じる。県営名古屋空港が小牧市と豊山町、春日井市にまたがる場所に位置する。
大部分が濃尾平野の平坦地で占められ、東部は尾張丘陵に属する。また、北東部が天川山を最高部とした丘陵地で、岐阜県域から名古屋市の東部地域、知多半島に連なる比較的緩やかな地形となっている。市の中央部の平坦地は多くの市民が住む市街地や産業集積地域となっている。自然河川は五条川水系と大山川水系に分かれる。五条川の支流である矢戸川、境川、巾下川などが犬山扇状地の南端から流れる。大山川は北部の丘陵地帯を集水地とし、倉谷川、稚児川、池下川などが合流。その他、かんがい用水として、合瀬川(木津用水)、新木津用水、入鹿用水などがある。
1955年(昭和30)1町2村が合併して市制施行。1963年(昭和38)に1村と合併して、現在の市域になる。本市のシンボルである小牧山は、1563年(永禄6年)に織田信長がここに築城した場所。のちに豊臣秀吉が徳川家康と小牧山をめぐる攻防戦を展開した「小牧・長久手の合戦」でも知られる。1954年(昭和34)の伊勢湾台風からの復興を契機に、農業依存からの転換と財政基盤確立のために工場や大型団地の誘致を図り、高度経済成長期には交通網が発達。かつての田園都市から陸上交通要衝都市の性格を有する内陸工業都市へと大きく変貌し、中部の中核都市へと発展した。市街地は犬山街道の旧宿場から発展した。
小牧インターチェンジ設置以降、村中地区にコンテナ基地や倉庫群ができて遠距離輸送基地となっている。また、名古屋市から進出した機械・ゴム工場などが群立する内陸型工業都市である。
小牧山(国指定史跡)は孤立丘(86m)で戦国時代の古戦場。山頂には京都の飛雲閣を模した歴史館(小牧城)がそびえ、空堀や土塁の跡が保存されている。また、北東部にある大山廃寺跡も国指定史跡。県指定の文化財として、高根遺跡、清流亭のフジなどがある。このほか、ゴッホ、ピカソをはじめ、大観、劉生ら内外の高名な画家の作品収蔵で知られるメナ-ド美術館がある。田県神社の豊年祭は奇祭として知られる。また、市内最大のイベント「小牧市民まつり」や真夏の夜を彩る「こまき令和夏まつり」は毎年盛り上がりをみせている。
観光資源一覧
田縣神社 (愛知県 小牧市 )
名鉄小牧線田県神社前駅から徒歩5分にある、延喜式内社にみえる古社で、五穀豊穣、子孫繁栄、開拓の祖神として崇められている。 特に807(大同2)年に編纂された古典『古語拾遺ー御歳神の条』の故事*に基づいて男茎形を奉納し祈願する俗習があり、「産むは生む」に通じて、恋愛、子宝、安産、縁結び、夫婦円満、商売繁盛、厄除開運、諸病...
小牧山城跡 (愛知県 小牧市 )
小牧駅の西1.7kmにある小高い山の全体が史跡に指定されてい る。織田信長が斎藤道三なきあと、美濃攻略の拠点として、1563(永禄6)年に本格的な石垣と先進的な城下町をともなう城を築き、約4年間居を構えた。1584(天正12)年の小牧・長久手の戦い*では織田信雄・徳川家康連合軍の本陣が置かれた。 山中には空堀や土塁・大手道が残り、...