羽生市は、埼玉県の北東部に位置し、北は群馬県明和町、板倉町に接する。
 利根川の氾濫原で、中世末まで利根川はここより南下して東京湾に注いでいた。このため、市域各所に自然堤防、河畔砂丘などの微地形が多い。江戸時代は日光裏街道の宿駅で市場町も兼ね、4、9の市日には青縞木綿の取引が行われた。
 自然堤防上では綿の栽培や藍作が行われ、青縞の生産が行われた。明治以後は足袋や被服の生産が盛んとなり、東日本有数の被服工業の町に発展した。
 地勢が平坦であることから、利根川の豊かな水資源を利用した用水路などが縦横に走り、県北東部の穀倉地帯となっている。
 田山花袋の名作『田舎教師』ゆかりの地で、羽生駅近くの建福寺には「田舎教師の墓」、日光裏街道の川俣関所跡、1594(文禄3)年の利根川東流工事の川俣締切跡、国の天然記念物の「宝蔵寺沼ムジナモ自生地」、羽生水郷公園には県内に生息する淡水魚を飼育展示する「さいたま水族館」などがある。

観光資源一覧

羽生水郷公園の写真

写真提供:羽生水郷公園

羽生水郷公園 (埼玉県 羽生市 )

宝蔵寺沼と三田ヶ谷池を取り込んだ53.6haの広大な水郷公園である。  中核施設は、1983(昭和58)年に開館したさいたま水族館。県内では約90種の魚の生息が確認されているが、この水族館では、その中から展示可能な約70種を中心に、荒川をモデルとして、上流から河口域まで下るスタイルで展示している。日本の淡水魚との比較のために、世界...