玉泉洞ぎょくせんどう

沖縄本島南部、南城市にある鍾乳洞。洞窟から流れ出ていた水によって早くからその存在は知られていたが、1967(昭和42)年、愛媛大学学術探検部の調査隊によって初めてその全容が明らかになった。主洞、支洞を含め全長は5km。
 約30万年かけて創られた玉泉洞には鍾乳石が100万本以上あるといわれ、数多くの石筍や石柱も林立する。一般観光用には890mを公開。天井から約2万本の鍾乳石が垂れ下がった「槍天井」、大理石を磨き上げたような純白の鍾乳石「昇龍の鐘」など、形の特徴から個性豊かな名が付けられた鍾乳石を間近に眺めることができる。沖縄では暖かな気候が土壌微生物や植物などから多くの二酸化炭素を発生させる。この二酸化炭素を取り込んで弱酸性となった雨水が、石灰岩をより早く溶かすため、玉泉洞の鍾乳石は成長のスピードが速く、3年で1mmのスピードで成長していると考えられている。
 玉泉洞は、沖縄の自然と文化、歴史が体感できる観光テーマパーク「おきなわワールド文化王国・玉泉洞」の中核施設である。なお、おきなわワールド王国村内の琉球王国城下町にある「旧喜屋武家住宅主屋」「旧田場家住宅主屋」ほかは、国の登録有形文化財に指定されている。
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みどころ

鍾乳洞として規模が大きく、見ごたえ、迫力がある。遊歩道が整備され歩きやすい。照明に照らされたさまざまな形の鍾乳石に見とれながらずんずん奥へと進んでいく。広い空間や、とくに巨大な鍾乳石には印象的な名前が付けられており、格好の撮影スポットになっている。洞内の島尻層と那覇層の不整合面からの湧水や鍾乳石からの適下水が水源となり、洞内に地下河川が流れている。
関連リンク おきなわワールド(WEBサイト)
参考文献 おきなわワールド(WEBサイト)

2020年04月現在

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