昇竜洞しょうりゅうどう

「花と鍾乳洞の島」といわれる沖永良部島の地盤は、琉球石灰岩でできている。島のほぼ中ほどにある大山の麓を中心として、島には200から300もの鍾乳洞がある。代表格がこの昇竜洞で、1963(昭和38)年に山内浩教授率いる愛媛大学学術探検部によって発見された。
 全長3,500mのうち、600mが観光洞として一般に公開されている。鍾乳石の発達が良く、ストローや石筍などさまざまな鍾乳石が見られるが、巨大な滝が凍りついたような形のフローストーンが多いのが特徴だ。
 2017(平成29)年に大山鍾乳洞一帯は奄美群島国立公園に指定された。
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みどころ

洞窟からは首に7世紀ごろのものと思われる管玉(くだだま)をつけた2体の人骨が発見された。遣唐使船で漂着した人ではないかといわれている。その人骨を祀った昇竜神社の鳥居が洞内にあり、洞窟が刻む長い時間を実感させてくれる。
 ライトアップされたさまざまな形の鍾乳石は神秘的で美しい。また、洞内には常に水が流れている。沖永良部島は地上を流れる河川は少ないが、地下水脈が発達しており、かつてはこの地下から湧き出た水が島民の生活用水として利用されていた。現在は汲み上げた地下水を農業用水などに利用している。
関連リンク 一般社団法人おきのえらぶ島観光協会(WEBサイト)
参考文献 一般社団法人おきのえらぶ島観光協会(WEBサイト)

2020年09月現在

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