美々津の町並みみみつのまちなみ

耳川(みみかわ)の河口に立地する美々津。江戸期には高鍋藩の商業港として発展し、幕末から明治、大正期にかけては廻船業で栄え、町には今も多くの廻船問屋であった建物が残っている。京都や大阪の町家造を取り入れた建物には、虫籠窓や京格子、通り庭風の土間がある。河口付近にある港から三本の主道路が南に貫き、それらを繋ぐように「ツキヌケ」とよばれる防火地が張りめぐらされた町割りも特徴的。1986(昭和61)年に国の重要伝統的建造物群保存地区に選定された。
 また、美々津は神武天皇がここから東征に船出したという伝説が残る地であり、耳川河岸に建つ立磐神社(たていわじんじゃ)には、神武天皇ゆかりの御腰掛岩がある。
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みどころ

三本の主道路に沿うように古い建物が多数残り、それらを眺めながらの町歩きが楽しい。建物と同様に、歴史を感じさせるものの一つに当時から残るという石畳があり、「美々津千軒」と称された往時を偲ばせる。町には小さなポストが設置され、そこで散策マップを入手することも可能。神武天皇にまつわる伝説の地も合わせてめぐることで、楽しみも増す。