西都原古墳群さいとばるこふんぐん

西都原は西都市街の西方に北から南に延びる東西2.6km、南北4.2kmにおよぶ洪積台地。この標高60mほどの平坦な台地上に、瓊瓊杵命(ににぎのみこと)や木花開耶姫(このはなさくやひめ)の墓とされる古墳をはじめ、4世紀初頭から7世紀に造られた300基以上の大小さまざまの古墳が続き、全国初の特別史跡公園として整備されている。
 公園は花の名所としても知られ、古墳群と畑地の間を縫うように散策路が設けられ、サクラ並木やツツジ、ハギなどの花々が植えられている。敷地内には西都原古墳群の出土資料などを収蔵・展示する宮崎県立西都原考古博物館もある。
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みどころ

注目したいのは、まずは古墳の多さ。300基以上の古墳が集積、点在するさまは非常に迫力がある。みどころは、木花開耶姫(このはなさくやひめ)の墓という伝承が残る九州最大の前方後円墳である女狭穂塚(めさほづか)*。また、瓊瓊杵命(ににぎのみこと)の墓と伝えられる日本列島最大の帆立貝形古墳である男狭穂塚(おさほづか)*も見ておきたい。西都原古墳群中唯一の横穴式石室がある鬼の窟*も見逃せない。切石積みの石室で内部も見学できるのは貴重。
 宮崎県立西都原考古博物館では迫力ある大画面での映像資料や、出土品の収蔵庫をガラス越しに見学できたりするのがおもしろい。3階にある展望デッキからは西都原古墳群が一望可能で、古墳群の全容を見られるのでぜひ立ち寄りたい。
 また公園内にはさまざまな花が植えられているが、中でも30万本の菜の花と2,000本のサクラが有名。毎年3月下旬から4月上旬のサクラの見ごろにあわせて「花まつり」が開催されるので、古墳めぐりと合わせて楽しみたい。
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補足情報

*男狭穂塚(おさほづか):古くから可愛(えの)山陵と言い伝えられ、瓊瓊杵命(ににぎのみこと)の墓とする伝承がある。日本列島最大の帆立貝形古墳。現存する墳長は155mであるが、築造当時は女狭穂塚と同規模の176mであった。円丘部の直径は132mで、高さは19m。周囲には二重の堀が巡る。
*女狭穂塚(めさほづか):完全な形状をとどめた九州最大の前方後円墳。木花開耶姫(このはなさくやひめ)の墓とする伝承がある。全長176m、後円部の直径は96mで、高さは15m。前方部幅は110mで、高さは13m。周囲に盾形周堀と周堤がみられる。
*鬼の窟(おにのいわや):西都原のほぼ中央に位置する。古墳群唯一の横穴式石室があり、玄室は長さ4.9m、高さ2.2mの切石積み。日本の古墳としては珍しく、墳丘の周囲に外堤が巡る。