綾の照葉樹林あやのしょうようじゅりん

綾の照葉樹林*は宮崎県のほぼ中央に位置する。大淀川の支流・綾北川(あやきたがわ)、綾南川(あやみなみがわ)の上流にあり、そのエリアは綾町をはじめ、小林市、国富町(くにとみちょう)、西都市(さいとし)、西米良村(にしめらそん)に広がる。約2,500haの広大な面積をもち、日本最大級の原生的な照葉樹林である。森には長さ250m、高さ142mある歩行者専用の吊橋・照葉大吊橋(てるはおおつりばし)が架かり、吊橋の対岸には約2kmの自然遊歩道がのびる。
 1960年代後半、当時の郷田実町長が、伐採の危機にあった照葉樹林の貴重さを社会に訴え、計画を阻止。その意思は行政や市民団体に受け継がれ、2005(平成17)年には保護と復元に取り組む「綾の照葉樹林プロジェクト」が発足した。2012(平成24)年にユネスコから綾ユネスコエコパーク*として認定。
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みどころ

森の眺望を楽しむのは照葉大吊橋に行くのがいい。高さ142mからの眺めは圧巻で生命力にあふれた照葉樹の広大な森を見渡せる。吊橋を渡った先にある遊歩道は、森の中を体感できる貴重な場所であり、ぜひとも訪れたい。
 ユネスコにも評価された森と、その存続活動の原点には時の町長・郷田実の功績が多大にあり、そのストーリーや想いにふれることでさらに魅力が増す。
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補足情報

*照葉樹林:冬でも落葉しない広葉樹で、シイやカシをはじめ、葉の表面の光沢が強い深緑色の葉をもつ樹木に覆われた森林。東南アジア北部、長江流域、朝鮮半島南部を経て西南日本に広がる樹林帯で、中尾佐助氏の著書『照葉樹林文化論』にあるように、縄文・弥生時代よりも早い日本の文化のルーツではないかとも言われる。
*ユネスコエコパーク:ユネスコエコパーク(生物圏保存地域)は、自然及び天然資源の持続可能な利用と保護に関する科学的研究を行う政府間共同事業の一つとして始まった、ユネスコの人間と生物圏(MAB)計画(1971(昭和46)年発足)の主要な活動として、1976(昭和51)年に開始された。豊かな生態系を有し、地域の自然資源を活用した持続可能な経済活動を進めるモデル地域である。
関連リンク 綾ユネスコエコパーク(綾町)(WEBサイト)
関連図書 中尾佐助著『照葉樹林文化論』北海道大学出版会、2006年2月
参考文献 綾ユネスコエコパーク(綾町)(WEBサイト)
綾ユネスコエコパーク(綾町)(WEBサイト)
綾町(WEBサイト)
林野庁九州森林管理局(WEBサイト)

2020年09月現在

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