杵築武家屋敷群きつきぶけやしきぐん

杵築市は、国東半島の南のつけ根、日豊本線杵築駅から4kmほど東に市街が発達している。松平藩三万二千石の城下町で、杵築城が半島の突端にそびえ立ち、内陸の南北にそれぞれ、坂の上の高台に武家屋敷が点在する。武家屋敷のある高台は、南北それぞれ、南台、北台と呼ばれる。その谷あいはかつては商人たちの町で、現在も商店が連なる。
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みどころ

上級武士の屋敷であった大原邸や磯矢邸をはじめ、いずれも保存状態の良好な武家屋敷が多数点在し、一般公開している屋敷を複数見て回るのが楽しい。
 武家屋敷以外にもみどころは多い。杵築城を筆頭に、きつき城下町資料館など、主要な観光施設が集中しており、街歩きが楽しい。高台に挟まれた地形から、町中には大小合わせ20本近くの坂道が残されており、そのアップダウンや視界の変化を楽しみながら坂道を歩きたい。特に塩屋の坂から相対する酢屋の坂を見ると、城下町の特徴的な形状を一望することができ、絶好のフォトスポットとして人気が高い。
 2017(平成29)年、「北台」「南台」が国の重要伝統的建造物群保存地区に選定。