唐津くんちからつくんち

唐津神社の秋季例祭で11月2日の宵曳山に始まり、3日の御旅所神幸、4日の翌日祭に終わる。唐津の地主神、唐津大明神の市中巡行に供奉して曳山が従うもので、むかしは傘鉾であったという。
 現在の曳山が巡行するようになったのは1819(文政2)年からである。くんち当日は法被姿の若者達が笛・鐘・太鼓にのって、鯛・鳳凰丸・飛龍などの勇壮華麗な曳山を曳き、市内はくんち一色に染まる。
 なお、曳山行事は1980(昭和55)年に国の重要無形民俗文化財に指定、2016(平成28)年にユネスコ無形文化遺産に登録されている。
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みどころ

曳山それぞれが美しく、形も面白い。獅子や兜、亀、鯛などモチーフもさまざまで、これらは和紙や漆、金箔などを使って仕上げられた、世界最大級の乾漆造の美術工芸品と言われる。芸術作品と呼べる曳山が、旧城下町を巡行するさまが勇壮で、これを見るだけでも価値がある。
 とりわけみどころは、2日の宵曳山と3日の御旅所神幸。宵曳山は、その名の通り、夜に旧城下町を巡行しながら14台の曳山が合流。ライトアップされた14台の曳山は闇に浮かび上がり幻想的。御旅所神幸は、御旅所となる西の浜で、重さ2~3tにもなる曳山を曳込むさまが豪快で、まさに静と動の祭りというイメージで、できれば両方のシーンを見ておきたい。
 14台の曳山は祭り期間中以外でも唐津神社横にある曳山展示場で見学可能。映像資料などともに祭りの様子を楽しめる。唐津くんち関連のみやげ物も充実しており、併せて訪れたい場所である。