住吉神社すみよしじんじゃ

博多駅の西、徒歩10分ほどの街なかに鎮座する。創立年代は不詳だが、伊弉諾大神(いざなぎおおかみ)にゆかりのある神を祀った神社と伝わる。ここが住吉神社の本社との説もある。御祭神は底筒男神(そこつつのをのみこと)、中筒男神(なかつつのをのみこと)、表筒男神(うわつつのをのみこと)の住吉三神で、航海安全・心身清浄の神とされている。
 全国の住吉神社の最初の神社と伝わり、平安時代に定められた筑前の一の宮として、世の信仰を集めてきた。各時代の天皇や、楠木正成、源頼朝、足利尊氏など武将の崇敬も厚い。住吉造*の社殿は1623(元和9)年に福岡藩初代藩主、黒田長政により再建されたもの。
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みどころ

自動車が行きかう道路に面して白い石鳥居が立ち、その先の表参道に入ると、通りの喧騒から離れ一気に境内の静けさに包まれる。杉や松の木々や鳥の鳴く声は都会のオアシスのようだ。拝殿も本殿も余分なものがない質素な造りで、境内にはほかにも小さな祠がいくつもあり、複数の神様が同時に祀られていて静かな心でお参りができる。
 珍しいみどころとしては、神功皇后の報賽で行われた力比べが起源となったとされる「相撲」にちなんだもの。神門の右手には桟敷と土俵が設置された相撲場が、拝殿横には古代力士像が立つ。力士の右手のシワの形が「力」という字に見えることから、その手に触れると力をもらえるパワースポットとしても知られる。
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補足情報

*住吉造:正面2間、奥行4間の長方形の社殿で、前後中央に間仕切りがあり、前半を外陣、後半を内陣としている。内・外陣とも観音開きの板扉を持ち、高床で、回り縁はない。切妻造桧皮葺で、千木・かつお木などの棟線は直線的。大阪の住吉大社本殿が代表例。
関連リンク 住吉神社(WEBサイト)
参考文献 住吉神社(WEBサイト)
パンフレット「住吉神社」
住吉神社境内看板記載事項

2020年04月現在

※交通アクセスや料金等に関する情報は、関連リンクをご覧ください。