津和野城跡つわのじょうあと

蕗城(ろじょう)、橐吾城(たくごじょう)、三本松城(さんぼんまつじょう)ともいい、町の西に迫る標高367mの城山の山頂一帯に築かれた典型的な山城である。1295(永仁3)年、初代領主吉見頼行が築城にかかり、約30年を費やして息子・頼直の代に完成した。その後、坂崎出羽守が近世城郭の大改修を行い、本丸北方に出丸(織部丸(おりべまる))を設けた。
 錦川を天然の堀とした堅固な城で、天下の名城とうたわれて偉容を誇ったが、1686(貞享3)年に落雷のため焼失し、1874(明治7)年に解体されてしまった。今は苔むした巨大な石垣に面影を残すにすぎない。
 城跡には楓が多く、青野山を正面に津和野町を一望でき、史跡公園として親しまれている。城跡の石垣が朝霧に浮かぶ姿から「天空の城」とも呼ばれる。
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みどころ

巨大な石垣に見られる城跡はその規模に驚かされる。秋冬の朝には、朝霧に浮かぶように見えることから「天空の城」と呼ばれる光景を見ることができる。城跡に登ると、眼下に広がる小京都、津和野の街並みも美しい。
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補足情報

*2021年には登山道が整備され、徒歩約30分程度で本丸跡まで行くことができる。
*津和野城跡観光リフトが運行されている。