豊岡のコウノトリ
日本においてコウノトリ*は、江戸時代には全国に生息していたといわれるが、乱獲などにより1971(昭和46)年にその姿が確認されなくなった。そのため最後の生息地であった豊岡では、1999(平成11)年に野生復帰事業として「兵庫県立コウノトリの郷公園」を開設し、種の保存と野生化及び人と自然の共生に関する普及啓発などに取り組んでいる。2005(平成17)年には試験放鳥を開始した後、全国各地に生息域が広がり、2024(令和6)年には、野外のコウノトリは全国で460羽に達したという。しかしながら、現在もIUCN(国際自然保護連合)からは絶滅危惧種に指定されている。
「兵庫県立コウノトリの郷公園」は、JR山陰本線豊岡駅から東へ約4.8km、京都丹後鉄道「コウノトリの郷」駅から東に約2.3km、日本海に注ぐ円山川の支流鎌谷川の開けた沢沿いにある。面積は約89万m2に及び、自然ゾーン、飼育ゾーン、観察ゾーン及び教育・研究ゾーンに分かれている。教育・研究ゾーンにある豊岡市立コウノトリ文化館では、コウノトリや人と自然との共生について学ぶことができ、飼育のコウノトリの見学、自然観察などが体験できるプログラムも実施されている。飼育ゾーンなど、一部非公開のエリアもあるが、公開エリアでは、ビオトーブ*などで野生あるいは野生への馴化中のコウノトリを散策しながら観察できる。入園無料。
豊岡市立コウノトリ文化館も入館無料だが、任意でコウノトリ環境協力金への協力を呼びかけている。
「兵庫県立コウノトリの郷公園」は、JR山陰本線豊岡駅から東へ約4.8km、京都丹後鉄道「コウノトリの郷」駅から東に約2.3km、日本海に注ぐ円山川の支流鎌谷川の開けた沢沿いにある。面積は約89万m2に及び、自然ゾーン、飼育ゾーン、観察ゾーン及び教育・研究ゾーンに分かれている。教育・研究ゾーンにある豊岡市立コウノトリ文化館では、コウノトリや人と自然との共生について学ぶことができ、飼育のコウノトリの見学、自然観察などが体験できるプログラムも実施されている。飼育ゾーンなど、一部非公開のエリアもあるが、公開エリアでは、ビオトーブ*などで野生あるいは野生への馴化中のコウノトリを散策しながら観察できる。入園無料。
豊岡市立コウノトリ文化館も入館無料だが、任意でコウノトリ環境協力金への協力を呼びかけている。

みどころ
まず、公園入口の橋を渡った先の「コウノトリ文化館」に立ち寄りたい。コウノトリや人と自然との共生に関する資料が展示されており、時間によっては解説員がガイドをしてくれる。多目的ホールからウッドデッキに出ると公開飼育中のコウノトリを間近に観察もできる。ここで知識を得たうえで、園内の自然観察路に沿って、ビオトープとなっている広々した湿地や池、沢を散策すれば、場合によってはコウノトリに出会える。特に東自然観察路からは、運が良ければ、公園の東側に開ける無農薬水田やそこに立つ人工巣塔に飛来する野生のコウノトリを観察することができる。また、繁殖の時期とされる3月~7月頃には、人工巣塔のヒナの成長の様子も観察できるかもしれない。

補足情報
*コウノトリ:特別天然記念物。コウノトリ科、両翼を広げると2m を超える。全身白色だが風切り羽の一部が黒く、目の周囲と脚が赤い。水田や湿地、河川などを好む水辺の鳥で、魚、カエル、バッタなどを食べる。巣は大きな木の上に直径1.5~2mくらいのものを木の枝や藁などを組み合わせてつくる。公園付近では人工巣塔も設置している。ヨーロッパに生息する近縁種のコウノトリは、口ばしが赤くシュバシコウと呼ばれている。
*ビオトープ:生物生息空間。コウノトリにとっては自然の池、湿原、湿地帯、川や農薬を使用しない田畑などを指す。
*ビオトープ:生物生息空間。コウノトリにとっては自然の池、湿原、湿地帯、川や農薬を使用しない田畑などを指す。
関連リンク | 豊岡市立コウノトリ文化館(特定非営利活動法人コウノトリ市民研究所)(WEBサイト) |
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参考文献 |
豊岡市立コウノトリ文化館(特定非営利活動法人コウノトリ市民研究所)(WEBサイト) 兵庫県立コウノトリの郷公園(WEBサイト) 特定非営利活動法人日本ビオトープ協会(WEBサイト) 「コウノトリの郷公園」「コウノトリ文化館」各種パンフレット |
2025年03月現在
※交通アクセスや料金等に関する情報は、関連リンクをご覧ください。