神戸北野異人館群
神戸市の中心街・三宮や元町の北側、六甲山麓の南斜面にある山手一帯の北野町および山本通一帯は、明治から昭和初期に建った洋館がもっとも多く残っており、現在は「神戸市北野町山本通重要伝統的建造群保存地区」に選定されている。約9.3万m2に及ぶ保存地区には、国の重要文化財となっている旧トーマス住宅(風見鶏の館)*及び小林家住宅(旧シャープ住宅・萌黄の館)*をはじめとして洋風建築33件、和風建築7件などが点在している。
この地区に洋風建築が建ち並ぶようになった歴史は、古くから天然の良港として知られた神戸が1868(慶応3)年、諸外国に向けて開港したことに始まる。開港当初は外国人居留地が海岸沿いに設けられ、現在の北野町、山本通周辺は農村地帯だった。神戸港の発展と共に明治20年代(1890年頃)には山手方面にも道路が整備され、居留地に至近であり、高台にあり景観も良いところから外国人の住宅として、洋風建築いわゆる異人館が数多く建てられ、日本人富裕層の和風の住宅も加わり、異国情緒が溢れる独特な街並みが形成された。
現在は、一部が公開異人館として当時の人々の暮らしや関連する諸外国の文化を紹介しつつ、近隣にはその物産などを販売する施設や、喫茶店・ブティックなども数多く出店されている。保存地区とその周辺における洋風建築がもっとも建ち並ぶ「北野町異人館街」において一般に公開されている館は、小林家住宅「萌黄の館」、旧トーマス住宅「風見鶏の館」をはじめ、旧ハリヤー邸「うろこの家」、旧サンセン邸「山手八番館」、旧チン邸「坂の上の異人館」、旧ヴォルヒン邸「香りの家オランダ館」、旧フリューガ邸(北野外国人倶楽部)、旧アボイ邸「イタリア館(プラトン装飾美術館)」、旧ドレウェル邸「ライン館」、旧アメリカ領事館官舎「神戸北野美術館」、旧フデセック邸「英国館」、旧フィレ邸「ベンの家」、旧舛田・橘邸「洋館長屋(仏蘭西館)」、旧パナマ領事館「神戸トリックア-ト 不思議な領事館」などである。無料公開の館もあるが、有料が多く、館によってはセット券もある。
この地区に洋風建築が建ち並ぶようになった歴史は、古くから天然の良港として知られた神戸が1868(慶応3)年、諸外国に向けて開港したことに始まる。開港当初は外国人居留地が海岸沿いに設けられ、現在の北野町、山本通周辺は農村地帯だった。神戸港の発展と共に明治20年代(1890年頃)には山手方面にも道路が整備され、居留地に至近であり、高台にあり景観も良いところから外国人の住宅として、洋風建築いわゆる異人館が数多く建てられ、日本人富裕層の和風の住宅も加わり、異国情緒が溢れる独特な街並みが形成された。
現在は、一部が公開異人館として当時の人々の暮らしや関連する諸外国の文化を紹介しつつ、近隣にはその物産などを販売する施設や、喫茶店・ブティックなども数多く出店されている。保存地区とその周辺における洋風建築がもっとも建ち並ぶ「北野町異人館街」において一般に公開されている館は、小林家住宅「萌黄の館」、旧トーマス住宅「風見鶏の館」をはじめ、旧ハリヤー邸「うろこの家」、旧サンセン邸「山手八番館」、旧チン邸「坂の上の異人館」、旧ヴォルヒン邸「香りの家オランダ館」、旧フリューガ邸(北野外国人倶楽部)、旧アボイ邸「イタリア館(プラトン装飾美術館)」、旧ドレウェル邸「ライン館」、旧アメリカ領事館官舎「神戸北野美術館」、旧フデセック邸「英国館」、旧フィレ邸「ベンの家」、旧舛田・橘邸「洋館長屋(仏蘭西館)」、旧パナマ領事館「神戸トリックア-ト 不思議な領事館」などである。無料公開の館もあるが、有料が多く、館によってはセット券もある。

みどころ
JR神戸線や阪急、阪神、神戸市営地下鉄のターミナル三ノ宮(三宮)駅から北野坂を15分ほど登ると、高台に洋風建築が並ぶ「北野異人館街」に辿り着く。登ってきた北野坂や交差する山本通(異人館通)周辺にも、洋風建築や回教寺院など港町らしい異国情緒が溢れる建築物が散在するが、やはり、この「北野異人館街」にもっとも集中している。多くの異人館が整備された地区に建つので、あらかじめ目的の異人館を定めて回るのが良いだろう。そのためには、まず、北野坂からトーマス坂を登って、「風見鶏の館」の前にある北野観光案内所に立ち寄ることをお勧めする。かいつまんで、観光情報や回り方を教えてくれる。
異人館街を歩くと、樹木の緑陰に建つ異人館の前庭が心地のよい空間を演出してくれ、それがベランダ、張り出し窓(ベイウィンドウ)、下見板張りの壁(板を上下に少しづつ重ねて張りペンキを塗る壁)、よろい戸、レンガ積みの煙突などの洋風建築の特色によく似合うことが分かる。それぞれの異人館のかつての役割、国柄などの特徴もみられ、これらを観察するだけでも興味深い散策となる。
異人館街を歩くと、樹木の緑陰に建つ異人館の前庭が心地のよい空間を演出してくれ、それがベランダ、張り出し窓(ベイウィンドウ)、下見板張りの壁(板を上下に少しづつ重ねて張りペンキを塗る壁)、よろい戸、レンガ積みの煙突などの洋風建築の特色によく似合うことが分かる。それぞれの異人館のかつての役割、国柄などの特徴もみられ、これらを観察するだけでも興味深い散策となる。

補足情報
*旧トーマス住宅(風見鶏の館):明治期の建築。石、煉瓦及び木造、延べ床面積687.503m2、二階建、地下一階、塔屋付、スレート葺。ドイツ人貿易商ゴッドフリート・トーマスの住宅で設計がドイツ人のため、重厚なドイツ近代建築様式の影響が強い。屋根に乗った風見鶏が目印。
*小林家住宅(旧シャープ住宅・萌黄の館):明治期の建築。木造、延べ床面積383.341m2、二階建、桟瓦葺。コロニアル様式。長方形と台形に張り出した出窓(ベイウィンドウ)を有した側面のデザイン・意匠及び玄関ホールの空間の扱いなどが秀でている。
◎参考文献
・萌黄の館 https://www.kobeijinkan.com/ijinkan_list/moegi
・異人館うろこグループ https://kobe-ijinkan.net/md/
・Starbucks Coffee Japan, Ltd. https://store.starbucks.co.jp/detail-940/
*小林家住宅(旧シャープ住宅・萌黄の館):明治期の建築。木造、延べ床面積383.341m2、二階建、桟瓦葺。コロニアル様式。長方形と台形に張り出した出窓(ベイウィンドウ)を有した側面のデザイン・意匠及び玄関ホールの空間の扱いなどが秀でている。
◎参考文献
・萌黄の館 https://www.kobeijinkan.com/ijinkan_list/moegi
・異人館うろこグループ https://kobe-ijinkan.net/md/
・Starbucks Coffee Japan, Ltd. https://store.starbucks.co.jp/detail-940/
関連リンク | 神戸北野異人館街公式サイト(WEBサイト) |
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参考文献 |
神戸北野異人館街公式サイト(WEBサイト) 神戸市北野町山本通伝統的建造物群保存地区保存計画 「令和4年度(2022)伝統的建造物群保存地区台帳」全国伝統的建造物群保存地区協議会 神戸市文化スポーツ局文化財課(WEBサイト) 「旧トーマス住宅」文化遺産オンライン(文化庁)(WEBサイト) |
2025年03月現在
※交通アクセスや料金等に関する情報は、関連リンクをご覧ください。